挨拶
ページをご覧の皆様、この度は足を運んでいただきありがとうございます!慶應義塾大学に在籍している陶 竜熙 (とう りゅうき)と申します。
皆様はカナダへ渡航されていた際、どのような苦境を乗り越え、どのような思い出を残してきたでしょうか?
皆様と同じようにカナダへ渡り、辛いことも楽しいことも両方経験した私は、その過程での気持ちの揺れ動きに興味を持ちました。そしてその興味を、未来の日本人コミュニティに還元できる形に成長させたいと思い立ち、大学の環境を活かして卒業研究をする中で、ぜひ皆様のお力をお借りしたいと考えています!

ご興味のある方は、是非こちらのURLよりアンケートのご記入へとお進みください。
こちらのQRコードからもご利用いただけます。

またさらに詳しい研究概要を知りたいという方々は、下記にて詳しい内容をご紹介しておりますので、ご覧いただければ幸いです!
研究概要
皆さんはカナダで生活されていた頃、何もかも忘れて逃げ出したいと感じた瞬間はありますか?
おそらく、ほぼ全ての方々が少なからず一度はそのような感情を抱いた経験があるかと思います。
私自身も渡航期前半の不安定な頃は、飛行機の音がする度に逃げ帰りたい衝動に駆られしばらくは空港の近くに近づけない時期もありました。私は幸い友人に助けられ、当初掲げていた目標に向き合い続けて生活を継続することができましたが、全ての人が同じ恵まれた境遇にいるとは限りません。周囲でも心が折れたり、目標に向き合う意味を持てなくなったり、時にはビザが降りないなどどうしようもない不運から、目標に向き合えなくなり道半ばで夢を諦めてしまう仲間が多くいました。
彼らと私の間にはどのような違いがあったのか、夢や目標に向き合い続けるためにはどのような要素が必要なのか、そういった疑問を抱き始めたことがこの研究の出発点になり、[目標に向き合い続けるプロセスの解明]というテーマが生まれました。
そもそも、”目標に向き合うプロセス”とはどのようなものなのでしょうか? 私の仮説は下記にある図のようになっています。

人は誰しも、今そこにある”現実”と未来に抱く”理想”を抱き、”現実”から”理想”へと近づくために”目標”を掲げ、その目標に向き合い”経験”を通じて達成を試みます。
ですが、目標に向き合うための経験というものには、その先にある成果(目標の達成)の裏に経験による”リスク”というものが存在します。それは単純な失敗かもしれませんし、うまく成功につながらず時間が無駄になってしまうことかもしれません。
そしてその”リスク”に対して我々は不安に尻込みをしつつも、理想を成すために向き合い、乗り越え、経験を培っていくのです。
残念ながら日本人はこのような、[リスクや逆境を乗り越え経験を培い、夢や目標を達成する]ことが得意ではありません。
世界各国の社会学者が共同で行なった統計調査では、日本人には世界各国と比べて多くの割合で不安に敏感でリスクを避ける傾向があり、”世界で最も臆病な国民性を持つ”と結論づけられる結果も出ています。
私はこれらのことを基に、それぞれの理想のために[永住権取得や就労経験]を目標にカナダへと渡航をする人々のライフストーリーをこのプロセスに当てはめて分析をすることで、「異国で目標に向き合い続け、夢を叶えるために必要な要素」を解明することにしました。
この研究の成果は、今現在、そして未来にカナダで挑戦をする日本人だけでなく、それらの方々を支援しようとする日本人コミュニティ全体の財産となると信じており、またそうなるように最善を尽くして研究を行いたいと考えています。
依頼の内容

調査協力のご依頼に際しては、[アンケート]と[インタビュー]の2段階でのご協力をお願いしております。
アンケート
第一段階のアンケートでは、後述の協力者条件に対応するいくつかの基礎的な質問をさせていただき、同時にご自身の経験したカナダでの出来事やそこでの感情の変化について大まかに回答していただきます。これらの結果から次段階のインタビューに協力していただく方を選抜させていただき、別途インタビューのご依頼をさせていただきます。
インタビュー
この段階ではアンケートで伺ったエピソードを基にその深掘りをして、そこでの感情や行動の変化について伺う、30~60分のインタビューを行わせていただきます。オンライン又はご都合の良い場所で対面での対応が可能ですので、プライバシーの確保などについては最新の注意を払って実施いたします。
協力者の概要
では実際に、どのような方々に協力を依頼して調査を行うのでしょうか? 下記の3点が大まかな協力者の条件となっています。
- カナダでの就労経験や永住権取得を目的として渡航した方 (留学やワーホリも含みます)
- 渡航開始時の年齢が18~30歳の方で、単身で渡航された方
- 現地での生活中に大きな事故や病気で、緊急の対応をとられることのなかった方
また、今回の研究では協力者の方々の辛い過去を伺う可能性もあるため、三つ目の条件のようにしっかりと心理的安全性への配慮を施した設計を行なっています。
協力者への利益 今回の調査では大学学部生による研究のため、謝礼等のご用意ができないものとなっております。
ですが一方でこちらのインタビューは、協力者の方々にとってもご自身の経験を振り返る良い機会になると信じております。
実際に試験的に行なった五例のインタビューでも、協力くださった方々から「当時辛かった経験を思い出して消化する良い機会だった」, 「過去を振り返れて、次の目標を考える良い時間になった」などのお声をいただいております。
忙しなく過ぎてしまったかけがえのない経験を、今一度振り返るまたとない機会となるように、私としましても研究者という枠を超えて、皆さんのご経験に寄り添えるように全力を尽くします。
大学研究室のご紹介

私が所属する慶應義塾大学 秋山美紀研究室では、私のように”人の心”に興味のある学生や研究誌が集い様々なトピックで研究活動を行っています。
指導教授である秋山美紀教授は、社会福祉士の資格を持ち医療分野から観たヘルスコミュニケーションなどについて研究しています。
このような研究領域の特性から、研究室としては我々の実施する研究を推し進める以前に、協力してくださる当事者の立場に立ち倫理的な配慮を最大限に行い寄り添うことを第一に考えており、私の本研究においても倫理的配慮に関する様々な条件を満たすように入念な確認が秋山教授との間でなされております。
協力方法
最後までご覧くださり、誠にありがとうございます。
学術研究という馴染みのないものでしたが、幾分かは皆さんの抱くイメージが鮮明になることを祈っております。
もし少しでもご協力に関しての不安が減り興味が生まれたならば、是非ともまずはアンケートのご回答にご協力いただけますと幸いです。
先に述べたように、5~10分ほどの簡単な内容となっておりますので、下記のリンクよりアンケートページへとお進みください。
また、まだ少しでも不安やご不明点などがあった際には、コンパス様の公式LINEを通じて遠慮なくお伺いくだされば可能な限りご対応させていただきます。