海外に長く滞在したいけれど、「ワーホリは30歳までだから使えないしなぁ」と諦めている人も多いのでは?
実は、31歳以上でも応募できるワーキングホリデー・プログラムがあるんです。
それが、カナダのセカンドワーキングホリデー(ROワーホリ)です。
などを詳しくお伝えします。
ROワーキングホリデーとは?

はじめに、カナダのセカンドワーキングホリデー(ROワーキングホリデー)自体がそこまで有名ではないので、ビザの説明からしますね。
カナダのセカンド(RO)ワーキングホリデービザの概要
カナダのセカンドワーキングホリデー(ROワーキングホリデー)とは、カナダのワーキングホリデービザ・プログラム(IEC)の一種で、雇用主の定めがなく就労が可能なビザ(オープンワークパーミット/OWP)です。
過去にワーキングホリデーに参加したことのある人や、31歳以上〜35歳以下の人でも申請ができるカナダ独自のビザ制度で、ワーキングホリデーの延長であるオーストラリアの「セカンドワーキングホリデー」とは少し仕組みが違います。
期間は1年間で、この期間の職歴は、永住権申請時の職歴としてカウントが可能です。
ちなみに、コープ(Co-op)ビザを含めた、学生ビザ主体のビザでは、期間中の就労経験は永住権の職歴として認められません。
通常のワーキングホリデー制度と異なる点
通常のワーキングホリデー制度と大きく異なるのは、以下の点です。
政府認定機関を通じてしか申請できない
通常のワーキングホリデーと異なり、カナダ政府が認定した機関であるRO(Recognized Organization)を通じて申請をする必要があります。
価格・募集時期・募集方法などはRO団体にゆだねられている部分が多く、団体により条件が微妙に異なります。
ビザ発給数が少なく競争率が高い
通常のワーホリビザとの一番大きな違いが、ビザの発給数の少なさです。
数が限られている上に需要も高いため、通常のワーホリよりも競争率は高く、20倍程度になることもあります。
31歳以上でも応募できる
ワーキングホリデーは通常30歳までの年齢制限があります。しかし、ROワーホリは35歳まで応募できることもあるんです(詳しい要件はプログラムによって異なります)。
31歳を超えてしまったけどワーホリに行きたい!という方には朗報です。
ワーホリで渡航済でも応募できる
ワーキングホリデービザが使えるのは「一生に1回」というのは有名ですよね。
ですが、このセカンドワーキングホリデービザ(通称ROビザ)を利用すれば、過去にワーホリでカナダに来たことがある人でも応募が可能なんです(詳しい要件はプログラムによって異なります)!!
ワーホリ中にカナダが気に入って働きながら長期滞在したい方や、永住権に向けて職歴を積みたい方には、これ以上のビザはありません。
費用が高い
ここまでセカンドワーホリ(ROワーホリ)ビザのメリットを述べましたが、デメリットもあります。
それは、費用が高いことです。
セカンドワーホリ(ROワーホリ)ビザの取得には、$3,000~$6,500ほどかかります。
値段に幅があるのは、ROビザの中でも異なるプログラムがあり、かつ値段設定は団体にゆだねられているため。
団体やプログラムによっても値段がかわります。
セカンド(RO)ワーキングホリデーに申請する2つの方法
ROワーキングホリデーに応募する方法は、大きく分けて2つあります。
- 留学エージェントを経由して申請する(メジャーかつ確実性が高い方法)
- 個人で直接RO団体に連絡して応募する(リスクが高いが安い方法)
それぞれにメリット・デメリットがありますので、詳しく解説していきます。
留学エージェントを経由して申請する方法
セカンドワーホリの申請において、もっともメジャーな方法は、「日系のカナダ現地留学エージェント」を通じてROとコンタクトを取る方法です。
ほとんどの方は、こちらの方法で申請しています。
ちなみに、ROに対応する主なカナダ現地留学エージェントはこちらです(他にもあります)。
エージェント利用のメリット
エージェントを利用してセカンドワーホリに応募するメリットは以下です。
- エージェントはROから応募枠を確保しており、抽選に受かればほぼ確実にビザが取れる
- 申請の手順を日本語で教えてもらえ、確実に、正しく申請ができる
- 過去にROワーホリビザ取得を支援した確かな実績とノウハウがある
この中でも特筆すべきは、エージェントは「ROから事前に申請枠を確保」していること。
また、ほとんどのエージェントでは、ビザ代行申請も費用に含まれており、抽選で選ばれれば、ほぼ確実にセカンドワーホリビザを取得することができます。
また、ROビザ取得の実績があるのも安心ですね。
エージェント利用のデメリット
エージェント利用のデメリットは、直接応募と比較すると「手数料が高め($3,000〜$6,500)な点です。
ですが、ビザを確実に取りたいなら、こちらの方法をおすすめします。
RO団体に直接連絡して申請する方法
次に、あまり知られていない個人応募の方法についてお伝えします。
ただし、こちらの方法で「ビザが実際に取れた」という話はほとんど聞きませんし、実際のところ、今後どうなるかは分かりません。
「セカンドワーホリが取れたらラッキー(取れなくてもOK)」という方は参考にしてください。
いくつかのRO団体は、以下の二つのプログラムに対応しています(2023年7月時点)
- ROワーキングホリデープログラム(オープン・ワークパーミット)
- 雇用主の定めがあり最大2年間滞在可能なRO Young Professionalプログラム(クローズ・ワークパーミット)
団体ごとの条件は移民局のROワーホリについてのページまたは、各団体のウェブサイトをご覧ください
ROに直接連絡するメリット
ではROに直接連絡するメリットって何なのでしょう?
最大のメリットは、費用がおさえられることです。
多くの人は、先に説明した日系のカナダ現地留学エージェントを介してROに申請しますが、この場合手数料の相場は$3,000-$6,500です。
しかし、ROに直接連絡すれば、留学エージェントの仲介料が入りません。
さらに、全ての手続きを自分でするので、もちろんビザ申請代行費等もかかりません。
そのため、$1,600-$4,000程度での申請が可能になります。
ROに直接連絡するデメリット
RO団体に直接連絡する方法(個人応募)のデメリットは2つあります。
これらを認識した上で、それでもお得に手続きしたい!という人は、ROに直接連絡してみてください。
- 応募枠があるかどうかわからない
- 情報開示や告知がほぼないため、自分で調べなければならない
- 情報取得・手続きなどはすべて英語
一番大きなデメリットが、個人申請の場合、枠がどれくらい確保されているかわからない点です。連絡した時にはすでに枠がない可能性もあります。
運よくROワーホリビザをゲットできる方もいらっしゃいますが、「正直どれくらい枠があるかもわからず、この方法で取得した方の情報が全く出てこず、不安しかありませんでした」とのこと。
この方の場合はたまたまスムーズに行きましたが、翌年以降どうなるか、他の方でのケースはどうか、保証は全くありません。
また、RO団体はエージェントと違い、情報を親切に教えてくれるわけではありません。
すべての面において、自分で積極的に動く以外、方法はありません。
それでも、申請費用がキツイ……という人は多いと思うので、取得できないかもしれないというリスクを取っても構わない!という人は、ビザを取得する手段の一つとしてください。
2つの方法のメリット・デメリットまとめ
RO申請方法比較 | エージェント経由 | 個人応募 |
---|---|---|
応募枠の確保 | ◎ | × |
実績 | ◎ | × |
情報量 | 〇 | △ |
ビザ代行申請 | 〇 | × |
言語 | 日本語 | 英語 |
費用 | 高い | 安い |
こんな人におすすめ | 確実にビザを取りたい方 | リスクをとっても費用を抑えたい方 |
申請の詳細(SWAP Working Holidaysを介して申請する)
それでは、カナダのセカンドワーホリ(ROワーホリ)申請の流れをお伝えします。
ここで紹介するのは、あくまでも大まかな申請ステップなので、利用するエージェントやRO団体によって詳細は異なります。
- 募集要項や応募の条件をよく読み、指定の方法で申し込む
- 申請フォーム・必要書類の提出
- 支払い
- ビザ申請
- 結果が出る
1. 募集要項を理解し申込む
まずは、セカンドワーホリの募集に関する情報を集めましょう。
募集の詳細は各エージェント及び団体により異なりますので、それぞれの情報をよく読み理解する事が大切です。
参加資格やサービス内容 、申込方法などを全て読み、自分にあてはまるか確認をします。
エージェントによっては、セミナーを開催するところもありますよ。
それぞれが指定する方法に沿って、申し込みましょう。
2. 申請フォーム・必要書類の提出
ほとんどのケースでは、この段階、もしくは応募の際に、個人情報や書類の提出が必要です。
その後選考が行われ、抽選結果や確認要項が届きます。セカンドワーホリは狭き門ですので、書類はしっかりミスの無いように作成しましょう。
3. 費用を期限内に支払う
順序は前後する可能性はありますが、支払いの案内がとどきます。
支払いをもって申し込みが確定しますので、迅速に支払いを済ませましょう。
期日までに支払いがないとキャンセルとなり、申請権利は他の人に渡りますのでご注意ください。
4. ビザ申請
エージェントを利用する場合は、ビザ申請代行がサービスに含まれているかと思いますので、おまかせで大丈夫です(なにがサービスに含まれているかは、エージェントにご確認ください)。
反対に、個人で応募する方は、ご自身でのビザ申請が必要です。ビザ申請の主なステップは以下の通りです。
- My immigration or citizenship application からマイアカウント作成をする
- Pool登録をする
- Confirmation Letter(Pool登録完了レター)をRO団体に送付
- RO団体からROレターを受領する
- マイアカウントに本申請の案内が届く
- 本申請を進める
Pool登録時の注意点は、以下の2つです。
- “Do you have a letter proving one of these organizations will help your plan your trip or find work in Canada?”という質問にYesと答えること。
- その後の、Organizationの名前を選ぶところで、RO団体名を選ぶこと
結果が届く
マイアカウント上、もしくはエージェント経由でビザの可否が届きます。
なお、ビザ申請にかかるプロセス期間はカナダ政府のウェブサイトをチェックしてください。
申請時の注意点
申請にはいくつか注意点があるので、補足しておきます。
犯罪証明書の取得に時間がかかる
過去に、日本とカナダ以外の国に6ヶ月以上滞在した経験がある場合、本申請で犯罪証明書(police certificate)を提出します。
この取得には時間がかかるらしいので、早めに申請方法を調べておくことをおすすめします。
各手続きの期限を厳守する
各ステップは、大体1週間〜2週間くらいの期限内で終わらせていかなくてはなりません。
締切に遅れると却下もあり得ますので、覚悟しておきましょう。
申請中はカナダから出られない
ビザの申請中は基本的に、カナダ国外に旅行や一時帰国ができません。
まとめ:RO申請にはエージェント利用がおすすめ!
今回は、ROワーキングホリデーに申請する方法を紹介しました。
個人申請(RO団体に直接連絡する方法)は事例が少なく、情報が不確かです。
その点、エージェント利用なら確かな実績があるので安心です。
ですので、まずはエージェントに連絡してみるのがおすすめです。しかし、応募がすでに締め切られていた、抽選に当たらなかった、リスクを取っても節約したい、等の場合は、個人応募も検討してみてもいいですね。
※こちらのサイトはあくまで情報提供が目的です。ビザについては、最終的には移民局の判断によります。当サイトはいかなる責任も負いません。