バンクーバーに留学したいと思っても「失敗が怖い」とひるんでしまう人もいるかもしれません。
失敗しないために大切なのは、あらかじめ失敗事例を学んで予防すること。
本記事では、元留学アドバイザーで、バンクーバー在住歴[ago from=”2021-08-25″]の私が留学でよくある失敗事例や予防方法を紹介します。
とはいえ、失敗は誰もがすることなので、恐れすぎるのも禁物です。
もしも失敗してしまった時はどう対処すべきかも解説するのでご安心ください。
【留学の失敗例1】滞在先でトラブルに遭う
まず最初に紹介するのが、滞在先でトラブルに遭うという留学失敗例です。
具体的に次のような事例をよく耳にします。
滞在先でのトラブル事例
- ホームステイ先の食事が合わない
- 厳しすぎるハウスルールがある
- ルームメイトともめる(生活音、掃除の頻度、私物を勝手に使われる、など)
この問題の予防または対処方法は以下の通りです。
家の外で人脈を作っておく
友達や学校スタッフ、留学カウンセラーなど、家の外での人脈を築いておくのはおすすめです。
なぜなら、いざという時に相談にのってくれたり、問題解決に向け、客観的なアドバイスをもらえるから。
友達であれば、一時的に家に泊めてもらえたり、引っ越しを手伝ってもらうこともできます。
実際、私も滞在先でトラブル(トイレ・風呂の故障)があり一時的に家に住めなくなりました……(泣)!
でも、友人たちが助けてくれたことで、仮の滞在先を確保できました!
所持品はきちんと管理する
そして、所持品はきちんと管理しましょう。
ルームメイトに自分の食料品、生活用品などを勝手に使われていたという話を聞くことがあります。
より悪いケースだと、貴重品を盗まれることも。
住む家を変えられればいいのですが、すぐには引っ越せないこともありますよね。
そういった場合は、以下のような対策が有効です。
所持品管理のコツ
- 貴重品は鍵のかけられる収納やスーツケースの中に入れる
- 自室には必ず鍵をかける(あれば)
- 食材や所持品に可能な限り名前を書く(勝手に売られるのを防ぐこともできる)
こちらの写真は、私が所持品に「Meg」と名前を書いている例です。

勇気を持って自分の意思を伝える
ステイ先やルームメイトへの不満は、言わなければ伝わりません。
日本人は言わずに我慢をしてしまうことが多いので、反応を気にしすぎず、まずは伝えてみましょう。
お互いの考えが理解できれば、状況が改善されるだけでなく、より良い関係を構築できるかもしれません。
ただし、相手に明らかに悪意が感じられる場合は、滞在先を変えるのも一手です……。
【留学の失敗例2】精神的に参ってしまう
次に留学の失敗談としてよく耳にするのが精神的に参ってしまうことです。
厳密には、これは失敗ではありませんが、誰でも経験する可能性が高く、留学生活に支障をきたすので失敗のひとつとしてあげます。
留学は思うようにいかないことが多く、想像以上にストレスを感じます!
それに加え、バンクーバーでは雨の日が多く、天気の悪さで暗い気持ちになることも(参考:バンクーバーの天候・気候について)。
留学中に精神的に参ってしまったときの対処方法は次のとおりです。
ひとりで悩まず相談する
滞在先でのトラブルと同じで、相談相手を早めに見つけておくことをおすすめします。
たとえば、バンクーバーには日本語で利用できるカウンセリングサービスもあるので利用するのもいいでしょう。
日本の友達やオンラインカウンセリングを利用するのもアリです。
きちんと食べて寝る
食事と睡眠は精神の安定をはかる上で欠かせないもの。
私も留学当初は、食費や時間節約のため、インスタント食品ばかり食べたり、課題をこなすため睡眠時間を削っていました。
結果、いつの間にか病んでいました……。
せっかく留学にきたから頑張りたい気持ちはとてもわかります。
でも、そういう人はすでにいっぱい努力をして疲れ果てていることが多いのです。
まずはたくさん食べてたっぷり寝るようにしてみてくださいね。
ストレスを発散できる方法を見つけておく
そして、自分なりにストレスを発散できる方法を見つけておきましょう。
たとえば「普段は英語しか話さないぞ!」と決めている人の場合、一時的に日本語でグチを言うような方法です。
やはり、英語だけで話しているとストレスがたまります。そういうときは無理をしないようにしましょう。
留学中は誰でも悩んだり、疲れたりする時期がきます。
体を動かすとスッキリするタイプの人はスポーツを始めるのもおすすめです。
【留学の失敗例3】詐欺の被害に遭う
そして、国によって気をつける度合いが違いますが、詐欺の被害に遭うという失敗談も耳にします。
留学生が引っかかりやすい詐欺には、例えば以下のようなものがありますよ。
詐欺の一例
- シェアハウス探しで、費用を先払いしたら大家と連絡がつかなくなった
- 政府関係者を装った人から電話を受け、個人情報を伝えてしまった
- 公的機関を装った詐欺のテキストメッセージが届き、添付されていたリンクに飛んでしまった
- アルバイトで結んだ労働契約が違法なものだった
日本だと「大家と連絡がつかなくなる」という問題はあまり聞きませんが、海外だとありえるのです。
この問題に関しては、以下のような予防・対処ができます。
まずは疑う
基本は、騙されることがある事実を知っておき、疑うことにつきます。
知らない番号からの電話には出ない、身に覚えのない怪しいURLなど。
たとえば、カナダでは次のようなテキストメッセージの詐欺が非常に多いのです。

「Canada Revenue(カナダ歳入庁)」からのテキストだからと疑わずにリンク先をクリックするのはNGです。
知らないところからきたテキストメッセージや電話はまず「詐欺かも?」と疑いましょう。
契約するときは念入りに確認
そして契約するときは、念入りに確認することが大切です。
アルバイト先で労働契約を結ぶ際は、よく内容を確認してからサインをする。
家探しでは内見をして、大家に会ってから支払いをする……のように。
「日本人にははっきり断れない人が多いこと」は海外で知られています。
日本人は標的にされやすいという自覚を持った上で、契約相手に気になる点はすべて質問して確認しましょう。
【留学の失敗例4】お金・貴重品の盗難に遭う
先ほど、滞在先での盗難被害について触れましたが、今度は家の外で盗難に遭うという話です。
以下のような被害例があります。
盗難被害の例
- 図書館で席を離れている間に所持品を盗まれた
- 座席の背もたれ部分に鞄をかけ、いつの間にか中身を抜き取られていた
- バスで居眠りしている間に財布を盗まれた
盗難被害に遭わないためのコツは次のとおりです。
荷物に注意を払う
基本的に、外で荷物を置くときは常に注意を払いましょう。
よく、カバンを背もたれにかける人がいますが、目が届かないのは危険なので、足のそばや机の上に置くようにしましょう。
そして、図書館のような場所だとしても、離席する時は荷物も持って行くか、周りの人に一時的に見ていてもらうようにします。
とはいえ、バンクーバーの図書館は学生利用者が多く、意外と荷物を放置し席を離れる人がいます。
そのため「別に放置しても大丈夫そうだな」と感じるかもしれません。
でも、油断はしない方がいいです。
特にダウンタウンの図書館は利用者が多く、不特定多数の人が出入りしているので……。
公共交通機関で居眠りをしない
日本では電車の中で居眠りをしている人をよく見かけますよね。
でも、海外でこんな無防備な姿を公でさらすだなんて危険すぎます。
公共交通機関では、可能なかぎり寝ないようにしましょう。
もし不運にもバンクーバーで盗難の被害に遭ってしまったら、以下の対応をしてください。
盗難被害にあったらやること
- カード会社に連絡し、カード停止の手続きを取る
- 警察にポリスレポート(盗難・被害証明書)の発行依頼をする
- 保険会社に連絡し、盗難被害が補償の対象になるか確認する
- パスポート盗難の場合:在バンクーバー日本国総領事館へ連絡
【留学の失敗例5】住む場所が見つからない
近年、バンクーバーでは家探しに苦労することが多いです。
そのため、留学したのに住む場所が見つからないという失敗談を聞くこともあります。
家探しのコツは以下のとおりです。
物件サイトをチェックする
バンクーバーで家を探すときは、物件サイトが主流です。
バンクーバーでは家賃は上昇傾向にあり、安価な物件は争奪戦が激しいため、サイトを1日に何回かチェックするようにしましょう。
1サイトだけではなく、複数のサイトの情報を見るのもおすすめです。
内見予約は早めに
先述したように、詐欺を避けるためにも物件の内部を実際に見学する「内見」は必須です。
そして内見をするときに予約が必要ですが、とにかく急いでください。
競争率が高いことを皆が知っているので、最初に見学した人が契約するパターンがほとんどですから。
私の住むシェアハウスで空きが出たときは、すぐに20人くらいの内見予約が入り、募集初日に入居者が決まりました。
お金に余裕を持って留学
家を探そうと努力しても、それでも見つからないことはあります。
そういう事態になることを前提に、お金に余裕を持って留学することも対策のひとつです。
家が探せなかった場合、一時的にホテルなどに宿泊することもあるかもしれませんからね。
あと、家賃の予算を上げれば家が見つかりやすくなるので。
【留学の失敗例6】英語力不足で授業にうまく参加できない
英語力不足も留学生がよく声を上げる失敗のひとつです。
たとえば、留学生からは以下のような悩みをよく聞きます。
英語力・授業に関する悩み
- 先生の言っていることが聞き取れない
- グループワークでひとりだけ会話に入れない
- 質問したいけれど英語でなんと言えばいいかわからない
授業についていけてないのであれば、以下のような対応を取ることができます。
下のレベルのクラスにいく
授業についていけなくて落ち込む場合は、まず「クラスのレベルを落とす」ことも検討しましょう。
語学学校の場合、たいてい、初級〜上級などレベル別にクラスが分けられています。
実は、頼めばクラスは変えてもらえるので気軽に相談してみるといいでしょう。
ついでに、英語上達のコツについてもアドバイスをもらうといいでしょう!
ためらいなく質問する
授業中は「自分ばかり質問してなんだか申し訳ないな」などと考えず、ためらいなく質問しましょう。
また、理解できなかったら再度説明を求めるのも大事です。
反対に、何も言わなければわかっているんだなと思われますよ!
【留学の失敗例7】友達がうまく作れない
せっかくバンクーバーに留学しても、友達がうまく作れないと失敗につながることがあります。
たとえば、友達がうまく作れない原因として、以下のようなものがあります。
友達に関する悩み
- 学校で自分以外のグループができてしまい入りづらい
- 学校外での友達の見つけ方がわからない
では、どうすればいいのでしょうか?
焦らずに気の合いそうな人を探す
学校で自分以外のグループができてしまい入りづらい……というお気持ち、わかります。
そういうときは、焦らないことが大事です。
自分から話しかけるのが苦手なら、まずは勇気を出して挨拶から。そして、毎日少しずつ、話せる話題を増やしていけばいいのです。
毎日少しずつ話しかけて、気の合いそうな人を探すといいですよ。
学校以外の場で友達を作る方法
また、学校外での友達作りの場は以下のようにたくさんあります。
友達作りの場
- 学校主催の放課後・週末イベント
- アルバイト・ボランティア
- ミートアップ(テーマ別のオフ会のようなもの)
- ソーシャルメディア(Twitter、Instagramなど)
ぜひ、自分が試せそうなものを活用してみましょう。
私はTwitterで趣味が同じ友達を見つけました!
【留学の失敗例8】資金不足になる
そして、資金不足になるという失敗例です。
資金があまり用意できないまま留学した人が陥りがちな問題ですよね。
資金不足になるとストレスもたまりますし、次のような悩みを持つ人も多いでしょう。
資金不足にまつわる悩み
- 友達に誘われても遊びにいけない
- 食費を削らなくてはいけないので栄養が不足する
資金不足の場合、次のような対策があります。
割引キャンペーンを利用する
留学前から資金不足になることを念頭に入れ、学金や学費の割引キャンペーンを行っている学校を探すといいでしょう。
一部の大学やカレッジ、語学学校では、奨学金制度があったり、学費の割引キャンペーンを行っていることもあります。
日本や海外政府等が運営する奨学金プログラムを探すのも一手です。
公的機関や民間団体の奨学金プログラムを調べられる「日本学生支援機構が運営する奨学金情報サイト」の利用もおすすめです。
大学を休学している間や語学学校の場合は対象外の奨学金もあるので、募集要項にしっかり目を通しましょう。
現地でアルバイトをする
基本的な話になりますが、資金がないなら稼ぐという選択肢がてっとり早いでしょう。
バンクーバーでは日本よりも最低賃金が高い上に、チップも出ます。
アルバイトで、より稼ぐために次の2つを考えて仕事を選ぶといいです。
アルバイトでより稼ぐには
- まかないが出る店で働く
- チップが多くもらえる店で働く
ここでのポイントは食費を浮かせられる「まかない」です。
友人は、まかないのおかげで月の食費が1万円以下で済むと言っていました。
ただ、現地のお店には文化としてないため「まかない」を望む場合は日本食レストランに限られます。
バンクーバーで語学学校のみに通う場合は、カナダのビザの規定上、働くことができないのでご注意ください。
節約する
もし、ビザの関係でアルバイトができない人の場合、残された選択肢は「節約」のみです。
たとえば、次のような方法があります。
節約の具体例
- 外食をしないか、頻度を減らす
- 参加するアクティビティや旅行先は、本当に行きたいもの・場所だけにする
外食するにしても、現地のクーポンアプリを駆使して節約するようにしましょう。
【留学の失敗例9】体調を崩す・怪我をする/させる
留学で失敗する例として最後に挙げるのは、体調を崩したり怪我をすることです。
これらはいくら注意していても起こりうることなので、すべてが失敗に分類されるわけではありません。
ここで失敗に分類したいのは、気をつければ未然に防げる体調不良などです。例えば以下のケースがあります。
未然に防げるケースの例
- 勉強・遊び・アルバイトなどの予定を詰めすぎ体調を崩す
- お酒を飲みすぎ、ハメを外して怪我をする
- スポーツで怪我をする
以下のような予防・対処方法があります。
予定を詰め込みすぎない
勉強だけでなく、遊びやアルバイトなどの予定を詰め込みすぎないようにしましょう。
せっかく留学しているのだから……と思う気持ちもわかります。
でも、身体を壊してしまったのでは、意味がありませんよね。
余裕を持ったスケジュールを組み、休息の時間も作るようにしましょう。
特に、遊びのために毎日の睡眠時間を削るのはおすすめできません。
お酒の飲み方に注意する
お酒を飲むこともあると思いますが、身体を壊さない飲み方にしましょう。
飲酒は空腹時を避けるようにし、水も一緒に飲むといいです。
スポーツで気をつけること
またバンクーバーなど、雪の降る地域に来ていたら、スキーやスノーボードをする機会も多いはず。
スキーやスノーボードに限った話だと、以下の対応が取れますよ。
スキー・スノーボードでの失敗予防・対処方法
- 慣れないうちは上級者コースにいかない
- ウインタースポーツが補償対象の保険に加入する
自分が怪我をするだけでなく、怪我をさせてしまうと大変ですからね。
まとめ
今回は、バンクーバー留学でありがちな失敗や失敗の予防方法、失敗した場合にできる対処方法について紹介しました。
失敗についてお話ししましたが、あまり恐れすぎるのもよくありません。
どんなに気をつけていても、失敗するときは失敗します。
最低限の対策をしたら、あとは気にしすぎず楽しい留学生活を送ることも大事ですよ!
バンクーバー留学のことが気になった人は、ぜひバンクーバー留学のメリット・デメリットについてもチェックしてみてくださいね。