美しい港と緑豊かな丘に囲まれており、留学先としても人気のあるニュージーランド・ウェリントン。
多くの金融機関や企業の本社が集まり、政治・経済の中心地とされている一方、映画・芸術・アートなども有名で、将来のキャリアを求めて多くの人が集まるため、ウェリントンへの英語留学を検討されている人も多いことでしょう。
しかし、誰しも気になるのが、留学先の治安が「安全なのかどうか」についてです。
この記事では、これからウェリントンへの留学を検討されている方が気になる、ウェリントンの治安情報についてまとめました。
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このページの目次
ウェリントンの治安について
首都であるウェリントンは、ニュージーランド北島の南端に位置し、国会議事堂や行政機関が集まっていることから普段から警備が厳しく、留学生にとって比較的安全で治安の良い都市と考えられます。
しかし、ニュージーランド警察が掲載している犯罪認知件数によると、2021年ウェリントンでは年間9,761件(犯罪率4.49%)の犯罪が発生。
その一方で、東京都では年間7.5万件(犯罪率 0.53%)の犯罪件数が報告されました。
地域・エリアによって事件や犯罪の傾向が異なるものの、最近は夜間の飲酒に伴う暴行・傷害事件の多発や、銃器関連事件・家庭内暴力事件の増加、違法薬物の蔓延等が問題となっています。
そのため、自分が留学をする都市でどのような事件や犯罪が多いのか、事前に認識して対策を考えておくといいでしょう。
※ 参考元:NEW ZEALAND POLICE Crime Snapshot
ウェリントンで治安の良いエリア
『Lost in Silver Fern』の情報によると、ウェリントンで治安が良いと考えられているのは、こちらの地域です。
- Mount Cook エリア
- Mount Victorie エリア
- Thorndon エリア
ウェリントンは海辺で丘が近く、都市機能はコンパクトにまとまっているため、都市全体の治安は比較的安全です。
しかし、どの地域にも足を踏み入れてはならない危険な場所が、“暗黙の了解で存在する“ということを覚えておきましょう。
「自分の留学先は比較的治安が良い地域なので大丈夫だ」と安心することなく、危険な場所はどこにでも存在するということを、心掛けて生活しましょう。
※ 参考元:Lost in Silver Fern Where to live in Wellington – Which area is for you?
気をつけるべきエリア
ウェリントンで注意するべきエリアは、こちらの地域があげられます。
- Newtown エリア
- Courtenay Place / Lambton Quay 周辺
- Cuba Street / Willis street / Vivien street 周辺
他の留学都市に比べると、比較的治安がいいとされているウェリントンですが、上記のエリアは、以前に暴力事件やドラッグの取引が行われていたエリアです。
渡航前には留学先の危険地域をしっかりと把握しておき、現地に到着後も語学学校の先生やクラスメイトなどに、他に危険な地域がないか確認するようにしましょう。
ウェリントンの犯罪率
実際にニュージーランド警察によるウェリントンの犯罪件数と、警察庁が公表した全刑法犯の認知件数をもとに、2021年のデータを比較しました。
- ウェリントン:9,761件(人口:21.7万人・犯罪率4.49%)
- 東京都:75,288件(人口:1,400万人・犯罪率0.53%)
ニュージーランド国内では、治安での大きな問題は長期にわたり起きていませんでした。
しかし、2019年3月に南島のクライストチャーチにて男性が半自動小銃を乱射し、51人が死亡した同国史上最悪のテロ事件が発生してしまいました。
事件や犯罪は、誰でも身近で起こり得るという可能性を考え、「自分の身は自分で守る」ということを忘れずに、留学生活を送るよう心掛けましょう。
トラブル事例
ここからは、留学生や観光客がよく巻き込まれてしまうトラブルについて、具体的にご紹介します。
スリ・置引き
スリ・万引きは、最も日本人が巻き込まれやすい犯罪の一つです。
上着やズボンの後ろポケットに貴重品を入れたまま、人の多い場所へ行った際、盗難に遭ってしまったり、カフェなどで席を確保するために置いたカバンを持ち去られてしまったという被害をよく聞きます。
貴重品は普段から、チャック付きのカバンやリュックサックに入れて、肌身離さず持ち歩きましょう。
薬物混入・性犯罪
クラブやバーなどで離席した際に薬物を入れられ、性犯罪に巻き込まれてしまった事件が発生しています。
日本のように飲み物を置いたまま席を離れることは、とても危険な行為です。
また、初めて会った人や他人に勧められた飲み物は安易に飲まないようにし、知らない人からの誘い(英語の個人レッスン・食事・観光案内等)にも注意しましょう。
車上荒らし
ウェリントンでは、車上荒らしによる被害が増えています。
車から離れる際は、貴重品は必ず持ち歩き、車内には物を置かないようにしましょう。
短い時間の駐車でも確実にドアを閉め、警報ベルやハンドル固定器具などの防犯機器を備えることが、車上荒らし対策に有効だと言われています。 また、長時間の駐車や人通りの少ない場所での駐車は避けるようにするといいでしょう。
トラブル時の対処法
犯罪等のトラブルに巻き込まれてしまう可能性は、どれだけ気を付けていても誰しも留学生活で起こりえることです。
家族や友人も近くにいないため、留学先で実際にトラブルに巻き込まれてしまうと、慣れない英語での対応を不安に思われるかもしれません。
事前に発生する可能性があるトラブルをイメージをしておくことで、実際に発生した際にも落ち着いて対応することができますよ。
具体的にどのようなトラブルが発生しうるか、一緒に考えておきましょう。
<トラブル一例>
- 風邪を引いてしまった、体調を崩してしまった
- 交通事故に遭ってしまった
- 財布、携帯などの貴重品を落としてしまった
- 犯罪トラブルに巻き込まれてしまった
- 対人関係のトラブル
一般的なトラブルとしては、このような例があげられます。
それでは次に、具体的な対処方法についてご紹介します。
緊急時の連絡先(警察・消防・救急車)
緊急時に連絡をする警察・消防・救急車は、ウェリントンではすべて「111」です。
Police・Ambulance・Fire のいずれかを告知するようにしましょう。
また、在ニュージーランド日本国大使館 の連絡先もあわせて、事前に登録をしておくと良いでしょう。
- 在ニュージーランド日本国大使館:04-473-1540
(休日・夜間は電話受付業者による対応)
※ 参考元:在ニュージーランド日本国大使館 安全の手引きニュージーランド
友人・ルームメイト・ホストファミリー
まずは気持ちを落ち着かせることが大切です。自分の身に起きたことを友人やルームメイト・ホストファミリーなど、普段から頻繁に連絡を取っている人や身近にいる人に相談しましょう。
次に自分が何をすべきか一緒に考えてくれて、きっとアドバイスがもらえるはずです。
留学エージェント
日中で連絡が取れるようなら、留学エージェントに連絡をするのもいいでしょう。
ただし早朝や夜間など、繋がらない時間帯があるため注意する必要があります。
学校の先生やサポートスタッフ
カレッジなどは夜間の授業を行っている学校もあるため、学校の先生やサポートスタッフに連絡をしてみるのも良いでしょう。
留学エージェントよりも、長い時間連絡が取れる可能性もあります。
たびレジを登録
「たびレジ」を登録しておくと、外務省から留学先の最新の安全情報を日本語で受信することができます。
また万が一、留学中に事件・事故に巻き込まれた際も支援をしてくれます。
現在は最新のコロナ等の渡航状況も配信をしてくれるので、渡航時は登録しておくといいでしょう。
風邪を引いたり・事故に遭ってしまったり、このようなトラブルはいつ発生するか予期することができません。
ニュージーランドはホーム・ドクター制を導入しており、専門医に見てもらう必要がある場合は、とても高額の治療費がかかります。
ほとんどの場合、10分程度の診察で$100〜$200(2022年7月現在:約8,500円〜17,000円)程掛かります。
そのため、ウェリントンへ留学する際は、必ず保険に加入しておくことをおすすめします。
※ 参考元:在ニュージーランド日本国大使館 NZの医療
事前に安全対策しておけば、ウェリントン留学は怖くない
比較的治安が良いとされているウェリントンでも、事実として日本より犯罪に合う可能性が高いです。
特に犯罪率の高いエリアに無防備に出向くことは、身の安全を脅かす恐れがあるので注意が必要です。
しかし、この記事でご紹介したように、事前にウェリントンでの犯罪やトラブルを想定しておくことで、実際の犯罪リスクを軽減することができるはずです。
ウェリントン留学は誰にとっても一大イベントであり、今後の人生に大きな影響を与える経験となるはず。 現地での安全対策をしっかりと行い、充実した留学生活を送ってくださいね!