ボストン留学は治安が心配? 国と治安と防犯について解説

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世界でも有数の学術都市として有名なアメリカ・ボストン。

ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの名門大学や研究機関が集中しており、世界中から意欲的な学生が集まるため、ボストン留学を検討している人も多いことでしょう。

多くの留学希望者が留学前に一番気になるのが、英語留学先の治安です。

「ボストンは留学生にとって安全な国なのか」記事では、ボストンの治安情報についてまとめました。

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ボストンの治安について

ボストンは、アメリカ北東部に位置するマサチューセッツ州の州都で、人口約70万人のうち25万人ほどが学生だといわれています。

FBI(米連邦捜査局)の犯罪データをもとに、US News&World Reportが作成した治安の良い州ランキングによると、マサチューセッツ州は50ある州のうち7位にランクインしています。

このことからもボストンは、アメリカ国内では留学生にとって比較的治安の良い都市と言えます。

しかし、連邦調査局が出している犯罪データによると、2021年ボストンでは年間約6.4千件(犯罪率 0.9%)の犯罪が発生。

一方、東京都では年間7.5万件(犯罪率 0.53%)の犯罪件数が報告されています。

アメリカ国内では、年間約812万件(犯罪率2.47%)の犯罪件数が報告されているため、アメリカ全体と比較をすると、犯罪率が低いように思われたかもしれません。

しかし、東京都と比べるとボストンでは約2倍もの犯罪が起きています。

ボストンで近年、多くの犯罪が減少傾向にありますが、スリ・置き引きなどの軽犯罪や、強盗・違法ドラッグなどの犯罪が多いのが現状です。

留学を検討している都市では、どのような事件や犯罪が多いのか事前に認識しておくことで、対策を考えることができますよ。

※ 参考元:US News&World Report  Public Safety Rankings                 

※ 参考元:Federal Bureau of Investigation Crime Date Explorer

ボストンで治安の良いエリア

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『NeighborhoodScout』の情報によると、ボストンで治安が良いとされているのは、下記の地域です。

  • ロングウッド・メディカル・アンド・アカデミック地区
  • フェンウェイ・ケンモア地区
  • ブルック・ファーム地区

FBI(米連邦捜査局)の犯罪データ内の犯罪率が低い地域が比較的安全といえます。

ただし、危険な場所が身近にあることを忘れてはいけません。

落書きやゴミが多くある裏路地などは、あまり治安がいいとは言えないので、道を間違えてしまった場合には、すぐに引き返すようにしましょう。

自分の留学先は、治安が良い地域なので大丈夫だと油断することなく、海外にいるということを忘れずに生活しましょう。

※ 参考元:NeighborhoodScout Safest Boston neighborhoods

どのエリアの治安が悪いのか

ボストンで治安の悪い地域の一例として、下記の地域があげられます。

  • ロクスベリー地区
  • ドーチェスター地区
  • マタパン地区
  • サウスエンド地区

在ボストン日本国総領事館の資料によると、ボストン市内で発生した57件の殺人事件のうち約77%は、ロクスベリー地区・ドーチェスター地区・マタパン地区で発生しています。

留学時には事前に危険な地域をしっかりと把握しておくことが、とても大切です。

現地到着後も、クラスメイトやホストファミリーなどに、他に危険な地域があるか、念のため確認しておくと安心できますね。

ボストンの犯罪率

実際にFBIが公表をしている主要犯罪と、警察庁が公表している全刑法犯の認知件数をもとに、2021年のデータを比較しました。

  • ボストン:6,413件(人口:70万人・犯罪率0.9%)
  • 東京都:75,288件(人口:1,400万人・犯罪率0.53%)

このように数字で表すと、ボストンでの犯罪件数が多いことがよくわかります。

日本で暮らしていた感覚でボストンへ行くと、事件やトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。

ボストンはアメリカ国内では、比較的安全な都市だと言われていますが、殺人や銃器を使用した凶悪事件も発生しています。

いつどこで事件や犯罪に巻き込まれるか、予想ができないこともあるので、普段から「自分の身は自分で守る」ということを念頭に入れて、留学生活を送るよう心掛けましょう。

トラブル事例

ここからは、留学生や観光客がよく巻き込まれるトラブル事例について、ご紹介します。

スリ・置引き

日本人が最も巻き込まれやすい犯罪の一つです。

人の多い場所に行った際、上着やズボンのポケットに入れていたお財布や携帯を盗まれるケースや、お店で席を確保するために置いた荷物を持ち去られてしまったという話を耳にします。

普段から、貴重品はチャック付きのカバンやリュックサックに入れて管理し、席を離れる際なども必ず持ち歩くようにしましょう。

強盗・強姦

ボストンでは、人目の少ない路上や地下鉄での強盗事件が多発しています。

少しでも周りで異変を感じたらすぐに動けるよう、周りの様子に気を付けて生活をするといいでしょう。

詐欺

”学生の街”と呼ばれるボストンならではのトラブル事例として、日本人学生を狙ったシェアハウス賃料に関する詐欺被害が増加傾向にあります。

早急にデポジットを支払うよう要求されたり、デポジットの支払い後に連絡が取れなくなったケース、募集内容に記載された物件が実際には存在していなかった等の被害報告があります。

シェアハウス選びをする際は、このような詐欺被害が発生しているということを念頭に入れ、デポジットを支払う前には関係者が信頼のおける業者・人物であるか、契約書の有無等を確認するようにしましょう。

トラブル時の対処法

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普段の生活でどれだけ気を付けていても、犯罪やトラブル等に巻き込まれてしまう可能性はあります。

留学先でトラブルに巻き込まれてしまうと、どのように対応をしたらいいのかわからず、不安に思われる方も多いでしょう。

あらかじめ、どのようなトラブルが発生する可能性があるのか、想定をしておくことで落ち着いて対応することができますよ。

具体的なトラブル事例について、一緒に考えていきましょう。

<トラブル一例>

  • 風邪を引いてしまった、体調を崩してしまった
  • 交通事故に遭ってしまった
  • パスポートや貴重品を落としてしまった
  • 犯罪トラブルに巻き込まれてしまった
  • 対人関係のトラブル

一般的なトラブルとしては、このような例があげられます。

それでは次に、具体的な対処方法についてご紹介します。

緊急時の連絡先(警察・消防・救急車)

アメリカで警察・消防・救急車を呼ぶ際は、すべて「911」です。

焦っていると上手く英語で説明できるのか不安に思う方もいるかもしれませんが、「ジャパニーズ・プリーズ」と伝えれば、日本語通訳サービスを介して通話をすることができます。

また、在ボストン日本国総領事館の連絡先もあわせて、事前登録をしておくことをおすすめします。

  • 在ボストン日本国総領事館 の電話番号:617-973-9772

友人・ルームメイト・ホストファミリー

犯罪やトラブルに巻き込まれた際には、まず気持ちを落ち着かせることがとても大切です。

自分が置かれている状況を、現地の友人や普段から頻繁に連絡を取っている人に相談することで、次に何をするべきかアドバイスがもらえるはずです。

留学エージェント

日中であれば、留学エージェントに相談をしてみましょう。

ただし、早朝や夜間などは繋がらない時間帯があるため、注意が必要です。

学校の先生やサポートスタッフ

留学エージェントが営業時間の場合は、学校の先生やサポートスタッフに連絡をしてみましょう。

ボストンは教育機関が多く、留学生をサポートする環境も整っているため、留学エージェントよりも長く連絡が取れる可能性があります。

たびレジを登録

たびレジとは、外務省から留学先の最新の安全情報を日本語で受信できるサービスです。

万が一、現地で事件やトラブルに巻き込まれてしまった際にも、素早く支援をしてくれます。

現在はコロナ等での渡航状況等も最新情報として配信をしてくれるので、渡航時は必ず登録しておくことをおすすめします!

体調を崩してしまったり、事故に遭ってしまったりすることは、誰も予期することができません。

アメリカの医療制度はとても高額で、日本では無料の救急車でも、ボストンで救急搬送されると、20〜30万円ほど搬送料金が掛かります。

そのため、ボストンへ留学する際には、必ず保険に加入しておくようにしましょう。

事前に安全対策して、充実したボストン留学を

学術都市として有名で、アメリカの中でも比較的治安が良いと言われているボストンですが、留学生が犯罪や事件等に巻き込まれてしまっているのも事実です。

しかし、前もってボストンで多い犯罪やトラブルの傾向を認識しておくことで、実際の犯罪リスクを減らすことにも繋がるはずです。

誰にとってもボストン留学は人生の一大イベントであり、今後の人生に大きな影響を与える期間となるはず。

そんなボストン留学を充実した体験にするために、現地での安全対策は怠らないようにしてくださいね。