【2024年度版】カナダのコープはどのくらい稼げるの?カナダの仕事ごと、期間ごとの給料まとめ

カナダのコープ留学どれだけ稼げる?
監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

カナダで学びながら働けるコープ留学、稼げるとの噂を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

ただ、実際の給料や手取りをまとめている記事はないので、実際にどのくらい稼げるのか、疑問ですよね。

そこで本記事では、カナダのコープ留学で稼げる金額を職種、そして1日の就労時間や期間で分類しました。

【職種別】カナダコープ留学で稼げる金額

カナダのコープ留学は、学生が実際の職場で働きながら専門的なスキルを身につけることができるプログラムです。留学生にとって、このプログラムは貴重な国際経験を積むだけでなく、生活費が稼げることも魅力の一つです。しかし、職種によって給料には大きな差があります。

例えば、飲食店での勤務の場合、カナダの最低賃金は地域によって異なりますが、一般的には時給$15〜$18程度が相場です。フルタイムで働いた場合、月に約$2,400〜$2,880の収入が見込めるでしょう。ただし、これにはチップが含まれていないため、実際にはもう少し多くの収入を得ることが可能です。

一方、オフィスワークでは、スキルや経験に応じて時給が変動しますが、平均的には時給$15〜$20の範囲で、月収は$2,400〜$3,200となります。特に専門的なスキルを要する職種では、さらに高い給料を期待できることもあります。

州ごとのカナダの最低賃金は、カナダ政府のサイトで確認できます。

これらの金額はあくまで一例であり、勤務地や企業、個人のスキルによって変わるため、コープ留学を検討している方は事前にしっかりとリサーチすることが重要です。次のセクションでは、期間別に稼げる金額を詳しく見ていきましょう。

飲食店勤務の場合(例)

カナダでのコープ留学を検討する際、多くの学生が気になるのが飲食店での勤務です。飲食店では、接客スキルや語学力を活かしながら、カナダの文化を肌で感じることができます。しかし、給料の面ではどうでしょうか?

飲食店での勤務は、時給制が一般的で、カナダの最低賃金は地域によって異なりますが、多くの場合、時給は約$15から$18程度となっています。フルタイムで週に40時間勤務した場合、月収は約$2,400から$2,880となりますが、これは基本給のみの計算です。

飲食業界の特徴として、チップが収入に大きく影響を与える点が挙げられます。カナダではチップ文化が根付いており、サービスが良ければ客からのチップで収入が大幅にアップすることも珍しくありません。実際に、チップを含めた手取り額は、月に数百ドルから数千ドル増えることもあり得ます。

ただし、勤務時間やシフトによって収入は変動し、また、レストランの立地や客層によってもチップの額は大きく異なります。そのため、具体的な収入を予測するには、勤務地や店舗の特性を考慮する必要があります。

飲食店での勤務は、比較的就職しやすい職種の一つですが、体力を要する仕事であることも忘れてはいけません。長時間立ち仕事をすることが多く、忙しい時間帯はストレスが溜まりやすい環境です。しかし、人と接することが好きで、活気ある職場で働きたいという方には最適な選択肢と言えるでしょう。

オフィスワークの場合(例)

オフィスワークの場合、カナダのコープ留学生が期待できる給料は飲食業界とは異なる側面があります。オフィスでの仕事は、一般的に専門性が求められるため、時給もそれに応じて高く設定されることが多いです。例えば、マーケティングや会計、IT関連の職種では、時給$20以上が期待できる場合もあります。

フルタイムで週40時間勤務した場合の月収は、時給$20で計算すると約$3,200になります。これは飲食店勤務と比較して、基本給だけで見ると約$800から$1,000ほど多い計算になります。ただし、オフィスワークではチップが発生しないため、飲食店勤務のようにチップで収入が大きく変動することはありません。安定した収入が得られる反面、飲食店で働くより手取り額が少なくなる可能性もあります。

また、オフィスワークはスキルや経験に応じて昇給の可能性もありますが、コープ留学生の場合は短期間の就労であるため、大幅な昇給を見込むのは難しいかもしれません。しかし、専門的なスキルを身につけることができれば、将来的にキャリアアップにつながる可能性もあります。

オフィスワークは、一般的に定時での勤務が多く、残業が少ない傾向にあります。そのため、プライベートの時間を確保しやすく、勉強や他の活動とのバランスを取りやすいというメリットがあります。また、快適なオフィス環境での仕事は、体力的な負担が少ないという点でも魅力的です。

オフィスワークを選ぶコープ留学生にとっては、専門性を活かした仕事を通じて、実務経験を積むことができるという点が大きな利点です。また、英語を使ったビジネスコミュニケーションのスキルを磨く絶好の機会にもなります。

【期間別】カナダコープ留学で稼げる金額

コープ留学生がカナダでどのくらい稼げるかは、勤務期間によっても大きく異なります。短期間のコープでは、経験を積むことが主な目的となるため、長期間勤務する場合と比較して給料は低めに設定されることが一般的です。

多くの場合、最初は最低賃金もしくはその仕事の最低レベルの賃金からのスタートになります。そのため、例えば、3か月しか働けない場合、その間に昇給を目指すことは難しく、総収入は限定的になります。しかし、この期間を利用してカナダの職場環境に慣れ、将来的により長期間の就労を目指す足がかりとすることができます。

一方で、6か月以上のコーププログラムでは、より多くの給料を得ることが可能です。特に1年や1年半といった中長期間のコープでは、初期の研修期間を経て、実務に携わる時間が増えるため、給料も徐々に上がっていく傾向にあります。

2年間のコーププログラムに参加する場合は、より高度なスキルを要求される職種に就く機会が増え、それに伴い給料も大幅に向上することが期待できます。長期間の勤務は、カナダでの就労経験を深め、将来的なキャリア形成にも大きく寄与するでしょう。

総じて、コープ留学生の稼ぎは、勤務する期間によって大きく変わると言えます。短期間では経験を積むことを主眼に置きつつ、長期間ではより多くの給料を得ることを目指すのが一般的な戦略です。

6か月の場合(例)

6か月のコーププログラムに参加することは、カナダでの短期間の就労経験を積む絶好の機会です。この期間は、特に初めて海外で働くという留学生にとって、カナダの職場文化やコミュニケーションスタイルを学ぶ貴重な時間となります。

しかし、経済的な面から見ると、3か月という短いインターン期間では、時給が比較的低めに設定されることが多く、フルタイムで働いたとしても、生活費を賄いつつ貯金をするのは難しいのが現実です。例えば、飲食店や小売業でのアルバイトでは、時給は平均して$15~$18程度となり、週に20~30時間の勤務が一般的です。

それでも、この短期間のコープを通じて、言語能力の向上や現地のネットワーク構築など、将来のキャリアに役立つ多くの経験を得ることができます。また、6か月のコープを経て、より長期間の就労ビザを取得するためのステップとして活用する留学生も少なくありません。

総じて、6か月のコープ留学では、給料面での大きな期待は持ちにくいものの、将来のための投資として、多くの学びを得ることができるでしょう。

1年の場合(例)

1年のコーププログラムでは、6か月のプログラムと比較して、より長期間にわたる就労経験を積むことができます。この期間は、カナダの職場における実務スキルや専門知識を深めるのに十分な時間を提供し、留学生にとってはキャリア形成において大きな一歩となり得ます。

給料の面では、6か月間フルタイムで働くことで、生活費を賄うだけでなく、少なからずの貯金も見込めるようになります。例えば、オフィスワークや専門職でのインターンシップでは、時給が15~20カナダドル程度に設定されることが一般的で、週に35~40時間の勤務が期待されます。

このように、1年間のコープを通じて、経済的な自立を図りつつ、専門的なスキルを磨くことが可能です。また、長期間の勤務を通じて、現地での信頼関係を築き、将来的な就職活動においても有利な立場を確保することができるでしょう。

総じて、1年のコープ留学は、経済的なメリットとキャリアアップの両方を目指す留学生にとって、非常に魅力的な選択肢と言えます。

1年半の場合(例)

1年半のコーププログラムに参加することで、留学生はカナダの職場でより深い経験を積むことができます。この期間は、言語能力の向上はもちろん、専門的なスキルや現地でのネットワーク構築にも大いに役立ちます。

給料面では、9ヶ月という長期間働くことで、より安定した収入を得ることが可能です。例えば、IT関連の職種や専門技術を要する分野では、時給20カナダドル以上を見込むことも珍しくありません。週40時間のフルタイム勤務を基準にすると、年間で約4万カナダドル前後の収入になることも考えられます。

また、1年半のコーププログラムを終えた後には、カナダでの就職に直結する可能性が高まります。現地での実務経験が豊富になるため、雇用主からの評価も高く、就職活動においても大きなアドバンテージとなるでしょう。

総じて、1年半のコープ留学は、経済的な安定とキャリア形成の大きなステップとなり、将来の就職に向けての貴重なステップストーンとなります。

2年の場合(例)

2年間のコーププログラムは、カナダでの長期滞在と仕事経験を積む絶好の機会です。この期間を通じて、留学生はカナダの労働市場における自分の立ち位置を確立し、専門分野での深い知識と経験を身につけることができます。

給与の面では、1年間という長期にわたる勤務は、さらに安定した収入源となり得ます。将来的に、専門性が高い職種や管理職レベルのポジションに就くことができれば、年収はさらに上昇する傾向にあります。例えば、エンジニアリングなどの職種では、年収6万カナダドルを超えることも十分に可能です。ただし、未経験でこのようなポジションに付くことは現実的ではありません。日本で十分に経験を積んでおくことと、カナダで通用する専門資格の取得が重要です。

また、2年間のコープ経験は、カナダでの永住権取得の道を開く重要なステップにもなります。コープでつちかった信頼や実績を就労ビザへと繋げられれば、移民申請時のポイントを大幅に向上させる事ができます。コープでの就労期間自体はポイントにはなりませんが、将来的にカナダでの生活を考えている留学生にとっては、非常に価値のある選択肢と言えるでしょう。

2年間のコープ留学は、経済的な自立はもちろん、カナダでのキャリア構築においても大きな飛躍を遂げるための貴重な時間となります。

まとめ

カナダのコープ留学は、ただの留学ではなく、実践的な職業経験を積みながら収入を得ることができる貴重な機会です。本記事では、飲食店勤務からオフィスワークまで、さまざまな職種ごと、そして6か月から2年といった期間別に、どのくらいの給料が期待できるのかをご紹介しました。

短期間のコープでは、生活費を賄いつつ、少しの貯金ができる程度ですが、長期にわたるコープでは、専門性を高め、より高い収入を得ることが可能です。また、カナダでのキャリア構築や永住権取得に向けた大きな一歩となることも見逃せません。

留学生の皆さんがコープ留学を通じて、自分の夢や目標に一歩近づけることを願っています。この情報が、カナダでのコープ留学を検討している方々の参考になれば幸いです。