カナダの世界遺産まとめ|絶対に訪れたいおすすめ観光スポット

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

カナディアンロッキーで有名なカナダは世界2位の広さを誇ります。
そんなカナダにはたくさんの観光名所が世界遺産として登録されているのはご存じでしょうか?

この記事ではそんなカナダの世界遺産についてまとめました。

アンティコスティ

カナダのケベック州に位置するアンティコスティ島は、その壮大な自然と独特の地質が評価され、世界遺産に登録されています。この島は、約200キロメートルにわたって広がる未開の地で、豊かな生物多様性と地質学的な特徴が見られます。

アンティコスティ島の最も魅力的な点は、その孤立した環境によって独自の生態系が形成されていることです。訪れる人々は、古代の化石が豊富に含まれる岩石層や、多種多様な野生動物との出会いを楽しむことができます。また、島の景観は、深い森林、壮大な崖、そして静かな海岸線が織りなす自然のアンサンブルによって、訪れる者の心を奪います。アンティコスティ島は、自然愛好家や冒険者、そして地質学者にとって、まさに夢のような宝庫と言えるでしょう。

トロンデック=クロンダイク

トロンデック=クロンダイク地域は、カナダのユーコン準州に位置し、その歴史的な金鉱町としての過去から多くの訪問者を引きつけています。この地域は特に1896年のクロンダイク・ゴールドラッシュで有名で、数千人の探鉱者が黄金を求めてこの地に押し寄せました。今日では、その豊かな歴史を感じることができる観光地として、また自然の美しさを楽しむ場としても知られています。

この地域の主要な魅力の一つは、歴史的な建造物が残るダウソンシティです。かつての賑わいを今に伝えるこの町は、訪れる人々に19世紀末の雰囲気を色濃く感じさせます。また、トロンデック=クロンダイクの自然環境も見逃せません。広大な野生の景観の中でハイキング、カヌー、釣りなどのアクティビティが楽しめます。

この地域が世界遺産に登録されている理由は、その歴史的な価値と自然環境の両方に由来します。訪れる人々には、その両面を存分に楽しんでほしいと思います。

ライティング=オン=ストーン

ライティング=オン=ストーンは、カナダ・アルバータ州の南部に位置するアイナイ族にとって聖地とされる場所です。この地域は、その名の通り、岩石に刻まれた古代の岩絵が数多く残されており、先住民族の歴史や文化を今に伝えています。これらの岩絵は、狩猟のシーンや神話に登場する動物、戦闘の様子など、先住民族の生活や信仰を色濃く反映しています。

この地は「ライティング=オン=ストーン州立公園」として保護されており、訪れる人々には自然の美しさとともに、先住民族の精神的な遺産を感じることができる特別な場所です。公園内ではガイドツアーも提供されており、専門の解説員が岩絵の意味や歴史について詳しく説明してくれます。

この世界遺産は、カナダだけでなく世界中から注目される文化的な宝庫であり、その価値は計り知れません。自然と歴史が織りなすライティング=オン=ストーンは、カナダを訪れた際にはぜひ訪れたいスポットの一つです。

ピマチオウィン・アキ

ピマチオウィン・アキは、カナダのマニトバ州とオンタリオ州にまたがる広大な地域で、2018年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地域は、アニシナベの人々にとって文化的に重要な場所であり、「地球が与えるもの」という意味を持つ名前がつけられています。

広大な森林、湖、川が連なるこの自然の宝庫は、多様な野生動物の生息地としても知られています。特に、ウォーキングやカヌー、釣りなどのアウトドア活動に最適な場所であり、自然との一体感を味わうことができます。ピマチオウィン・アキの訪問は、カナダの壮大な自然を体験し、先住民文化に触れる貴重な機会を提供してくれます。

ミステイクン・ポイント

ミステイクン・ポイントは、カナダのニューファンドランド島の南東端に位置する世界遺産です。ここは約5億6500万年前の地層が露出しており、その中には古代の海洋生物の化石が豊富に含まれています。この地点は特に、エディアカラ生物群と呼ばれる、地球上で最も古い多細胞生物の化石が見つかることで有名です。訪れる人々は、地球の生命の歴史を垣間見ることができ、科学的な研究にとっても非常に価値のある場所とされています。

ミステイクン・ポイントの岩石の表面には、これら古代生物の痕跡がはっきりと残されており、自然のアートとも言えるでしょう。この地域は保護されており、訪問者はガイド付きツアーでのみアクセスが許可されています。

レッド・ベイのバスク人捕鯨基地

レッド・ベイのバスク人捕鯨基地は、カナダのニューファンドランド・ラブラドール州に位置し、16世紀のバスク人による捕鯨活動の歴史を今に伝える世界遺産です。この地は、バスク地方から遠く離れた北大西洋の辺境において、彼らが行った捕鯨と油の生産の中心地でした。訪れる人々は、古い捕鯨船の遺構や、油を貯蔵していた大きな甕(カドリー)が残る景観を目の当たりにすることができます。

また、この地域では多くの考古学的発掘が行われており、バスク人の捕鯨技術や当時の生活様式に関する貴重な情報が得られています。レッド・ベイは、バスクの捕鯨文化と北大西洋の自然史が交差する点として、非常に重要な場所です。

グラン=プレの景観

グラン=プレの景観は、カナダ・ノバスコシア州に位置する世界遺産で、特にその歴史的な価値から注目されています。この地域は18世紀にアカディア人が開拓した農地で、その美しい景観と共に、彼らの苦難の歴史が色濃く残されています。

グラン=プレは、アカディア人が英国によって強制的に追放された悲劇、いわゆる「大追放」の象徴的な場所として知られています。今日では、その豊かな土地と復元された建物が、かつてのアカディア人の生活を偲ばせる貴重な観光地となっており、多くの訪問者にその歴史を語り継いでいます。

ジョギンズの化石断崖群

ジョギンズの化石断崖群は、カナダ・ノバスコシア州のベイ・オブ・ファンディーに位置する世界遺産で、約3億年前の石炭紀の化石が豊富に見つかることで有名です。この地域は、かつての地球の生態系と気候を知る上で非常に重要な場所とされています。

断崖には、世界で最も完全な化石の一つとされる植物や昆虫、さらには初期の爬虫類の化石が含まれており、科学的研究においても価値が高いです。訪れる人々は、ガイド付きツアーを利用して、化石が散りばめられた岩層を間近に見ることができます。ジョギンズの化石断崖群は、地球の歴史を感じることができる貴重な自然のアーカイブとして、多くの自然愛好家や科学者にとって重要な場所です。

リドー運河

リドー運河は、カナダ・オンタリオ州のオタワに位置し、1832年に完成した歴史的な運河です。全長は202キロメートルに及び、オタワ川からキングストンまでの航路を提供しています。この運河は、北米で最も古い連続して運用されている運河の一つであり、2007年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

運河沿いには美しい自然と歴史的建造物が点在し、夏にはボート遊びやカヌー、冬には世界最長のスケートリンクとして利用されることで知られています。リドー運河は、カナダの豊かな歴史と文化を今に伝える重要な観光地であり、訪れる人々に独特の体験を提供します。

ミグアシャ国立公園

ミグアシャ国立公園は、カナダ東部のケベック州に位置し、地球の歴史における重要な時期、デボン紀の化石が豊富に見つかることで有名です。この公園は、世界で最も重要な化石参照地の一つとされ、1999年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。

公園内では、約3億7千万年前の海洋生物の化石が、驚くほど良好な状態で保存されています。訪れる人々は、地球の生命の進化について学びながら、壮大な自然景観を楽しむことができます。特に、化石探しツアーや専門ガイドによる解説ウォークは、大人から子どもまで幅広い年齢層に人気です。

ウォータートン・グレイシャー国際平和自然公園

ウォータートン・グレイシャー国際平和自然公園は、カナダのアルバータ州とアメリカのモンタナ州にまたがる壮大な自然公園です。この公園は、1932年に世界で初めて「国際平和自然公園」として設立されました。その目的は、両国間の平和と友好を象徴し、自然保護を通じて国際協力を促進することにあります。

公園内では、壮大な山々、深い森林、透明度の高い湖が訪れる人々を迎えます。特に、ウォータートン湖はその美しさで知られ、カヌーやハイキング、野生動物の観察など、多くのアウトドア活動が楽しめます。また、この地域は生物多様性が非常に豊かで、多くの種が生息する生態系の宝庫とされています。

ウォータートン・グレイシャー国際平和自然公園は、自然と歴史を愛する旅行者にとって、訪れる価値のある場所です。公園の管理は、カナダとアメリカの両国が協力して行っており、そのユニークな取り組みが国際的な平和の象徴とされています。

ルーネンバーグ旧市街

ルーネンバーグ旧市街は、カナダ・ノバスコシア州に位置し、1995年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地域は、18世紀の北アメリカの英国植民地時代の優れた例として評価されています。色とりどりの木造建築物が並ぶ街並みは、訪れる人々を魅了し続けています。

特に、水辺に面した風景は絵画のように美しく、多くの芸術家や写真家にインスピレーションを提供しています。旧市街を歩くと、その歴史的な魅力とともに、現代のカフェやショップが織り交ぜられた独特の雰囲気を楽しむことができます。

グロス・モーン国立公園

グロス・モーン国立公園は、カナダのニューファンドランド島に位置し、壮大な自然景観と地質学的特徴で知られています。この公園は、地球の地質学的歴史を垣間見ることができる場所として、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。

公園内では、テーブルランドのような独特の平らな山や、深いフィヨルド、壮大な海岸線が訪れる人々を魅了します。また、グロス・モーンは多様な生態系が共存しており、ハイキングやカヤック、野生動物の観察といったアクティビティが楽しめます。地球の創造に関する貴重な証拠が豊富に残るこの公園は、自然と歴史を愛する旅行者にとって必見のスポットです。

ケベック歴史地区

ケベック歴史地区は、カナダのケベック州に位置する世界遺産で、北米で最も古いヨーロッパ風の都市計画が色濃く残る地区です。この地区は1985年に世界遺産に登録され、その歴史的な建築物や石畳の道が訪れる人々を魅了しています。特に有名なのは、壮大なケベック城壁です。これは北米唯一の城壁都市であり、その壁や門が今もなお市街を囲んでいます。

また、シャトー・フロンテナックは世界でも最も写真に撮られたホテルの一つで、その豪華な外観は多くの観光客を引きつけています。ケベック歴史地区を訪れると、その独特のフランス文化と歴史の深さに触れることができ、まるで時間を遡ったかのような感覚に浸ることができます。

ウッド・バッファロー国立公園

ウッド・バッファロー国立公園は、カナダのアルバータ州とノースウェスト準州にまたがる広大な自然保護区です。この公園は1922年に設立され、面積は44,807平方キロメートルに及び、カナダ最大の国立公園であり、世界でも二番目に大きな国立公園です。公園の主な目的は、絶滅の危機に瀕している木陰バッファローの保護でしたが、現在では多様な野生生物の保護区としても知られています。

特に、世界で最も大きなビーバーのダムや、北米で最も大きな自由生息するバイソンの群れがここにはいます。また、この地域は天然の塩水湖や湿地帯が広がり、多種多様な鳥類の生息地となっています。ウッド・バッファロー国立公園は、その壮大な自然景観と生物多様性により、1983年にユネスコの世界遺産に登録されました。公園内ではハイキング、カヌー、野生動物観察など、多くのアウトドア活動が楽しめます。

ヘッド-スマッシュト-イン・バッファロー・ジャンプ

ヘッド-スマッシュト-イン・バッファロー・ジャンプは、カナダ・アルバータ州に位置する世界遺産で、先住民族ブラックフット族が数千年にわたってバッファロー狩りを行っていた場所です。この名前は、文字通り「バッファローが頭を打ちつけて死ぬ場所」という意味で、断崖からバッファローを追い落として狩るという独特の狩猟方法が用いられていました。

この地は、その狩猟技術だけでなく、ブラックフット族の文化や精神世界にも深く関わる重要な場所であり、現在ではその歴史を学べる博物館も設置されています。訪れる人々は、壮大な自然の景色とともに、先住民族の歴史と文化を深く理解することができるでしょう。

スカン・グアイ

スカン・グアイは、カナダのブリティッシュコロンビア州にあるハイダグワイ諸島の一部で、古くからハイダ族によって居住されてきました。この地域は、豊かな生態系と独特の文化遺産を持ち、1981年にユネスコの世界遺産に登録されました。

スカン・グアイは、その壮大な自然美とともに、ハイダ族の彫刻やトーテムポールで知られており、彼らの伝統的な生活様式と深い歴史が感じられる場所です。訪れる人々は、ハイダ族のガイドとともに、古代の村跡を巡りながら、彼らの文化や歴史に触れることができます。

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群は、カナダのアルバータ州とブリティッシュコロンビア州にまたがる壮大な自然の宝庫です。この公園群は、バンフ、ジャスパー、クートニー、ヨーホーの4つの国立公園から成り立っており、1984年にユネスコの世界遺産に登録されました。圧倒的な山々、氷河、深い森林、そして豊かな野生動物がこの地域の特徴です。訪れる人々は、ハイキング、登山、カヌーなどのアクティビティを楽しむことができます。特に有名なのは、氷河によって削られた壮大な景観を望むアイスフィールド・パークウェイです。この地域の自然美は、訪れる者の心に深い印象を残すことでしょう。

ダイナソール州立公園

ダイナソール州立公園は、カナダ・アルバータ州に位置し、恐竜の化石が豊富に見つかることで有名です。この公園は約7500万年前の地層が露出しており、多数の恐竜の骨格が発掘されています。

訪れる人々は、かつてこの地を支配していた巨大な生物たちの足跡を辿ることができます。公園内には、展示施設やガイドツアーも充実しており、古生物学を身近に感じることができるでしょう。また、壮大な自然の景観も楽しめるため、科学的興味だけでなく、自然を愛する人々にもおすすめのスポットです。

クルエーン/ランゲル=セント・イライアス/グレイシャー・ベイ/タッチェンシニー=アルセク

クルエーン/ランゲル=セント・イライアス/グレイシャー・ベイ/タッチェンシニー=アルセクは、北アメリカの北西部に位置する壮大な自然公園群で、カナダとアメリカの国境にまたがる地域です。この地域は、その驚異的な自然の美しさと生物多様性で知られ、多くの登山家や自然愛好家が訪れます。

公園内には、広大な氷河、深いフィヨルド、そして豊かな野生動物が存在しており、特にグレイシャー・ベイは氷河のカルビング(氷塊の崩壊)を目の当たりにできる場所として有名です。また、この地域は文化的にも重要で、先住民族の歴史や伝統が色濃く反映されていることから、世界遺産としても登録されています。訪れる人々には、自然の驚異と共に、人類と自然との深い結びつきを感じることができるでしょう。

ナハニ国立公園

ナハニ国立公園は、カナダのノースウェスト準州に位置し、壮大な自然景観として知られています。この公園は、1976年にユネスコの世界遺産リストに登録され、特にそのカルスト地形と広大な石灰岩洞窟が評価されました。

公園内を流れる南ナハニ川は、カヌーやカヤックの愛好家にとっての楽園であり、その急流とともに壮大な滝や温泉が点在しています。また、この地域は多様な野生動物の生息地でもあり、ハイキングやキャンプを楽しむ旅行者は、モースやカリブー、さらにはレアなウルフの姿を目にすることができるかもしれません。ナハニ国立公園は、その未開の自然と冒険の魅力に満ちた、カナダの世界遺産の中でも特に訪れる価値のある場所です。

ランス・オ・メドー国定史跡

ランス・オ・メドー国定史跡は、カナダのニューファンドランド島の北端に位置し、ヴァイキングが北アメリカに到達した最初の証拠とされる場所です。約1000年前、ヨーロッパから航海してきたノース人たちがこの地に足を踏み入れ、小さな集落を築きました。この歴史的な地点は、1960年にヘルゲ・イングスタッドとアンネ・スティネ・イングスタッドによって発見され、1978年にユネスコの世界遺産に登録されました。

訪れる人々は、復元されたヴァイキングの家屋や工房を見学することができ、当時の生活がどのようなものだったのかを肌で感じることができます。また、考古学的な発掘現場も公開されており、ヴァイキングの航海技術や当時の文化に関する貴重な情報が展示されています。

カナダの世界遺産まとめ

カナダはその広大な自然と多様な文化で知られていますが、特に注目すべきは、ユネスコの世界遺産リストに名を連ねるその豊富な遺産です。カナダ国内には多数の世界遺産があり、それぞれが独自の自然美や歴史的重要性を持っています。

カナディアン・ロッキーの壮大な山々から、先住民族の歴史が息づくランス・オ・メドー国定史跡まで、訪れる価値のあるスポットが満載です。