アメリカ留学は治安が心配?国と治安と防犯について解説

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世界を代表する経済大国アメリカ。学問の分野でも先進的であり、文化的にも映画やドラマの舞台になることが多いため、アメリカ留学を夢見ている人も多いことでしょう。

しかし、留学前に誰しもが気になるのが、アメリカの治安についてです。

留学生にとってアメリカは「安全な国」なのか。アメリカへの英語留学を検討中の方が気になる、アメリカの治安情報をまとめています。

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アメリカの治安について

アメリカの国土は、日本の25倍もの大きさで、多民族国家のため州や都市・地域によって、異なった特徴を持っています。

2019年アメリカでは年間約812万件・犯罪率2.47%、日本では年間約74万件・犯罪率0.59%の犯罪が発生しました。アメリカでは、日本の約4倍もの犯罪が起きています。

都市や地域によっても事件や犯罪の傾向は異なりますが、観光地ではスリなどの軽犯罪が多く、貧困地域では強盗や銃犯罪が多いのが現状です。

日本とは異なり、まず1つ目に銃社会であること、2つ目にヒスパニック、黒人、アジア人をはじめとした移民国家であるため(白人率は30%以下)、そこから起きる民族意識による対立があること。3つ目に、所得格差が拡大していること。

この3つの要素がアメリカの犯罪の底流にあり、治安の悪さに繋がっています。

上記のことから、アメリカ留学をする前には自分が留学する都市や地域で、どのような事件や犯罪が多いのか、事前に認識して対策を考えておくことがとても重要です。

アメリカで治安の良いエリア

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「safewise」の情報によると、アメリカで治安が良いとされているのは、下記の州があげられます。

  • ニューヨーク州
  • マサチューセッツ州
  • ニュージャージー州
  • オハイオ州

FBI(米連邦捜査局)の犯罪データをもとに、犯罪率が低い州が比較的安全と言えます。

ただし、どの地域にも足を踏み入れてはならない「危険な場所が存在する」ということを忘れてはいけません。

自分の留学先は、比較的治安の良い地域なので大丈夫だと安心することなく、海外で生活しているということを忘れずに生活するようにしましょう。

どのエリアの治安が悪いのか

アメリカで治安の悪い地域の一例として、下記の地域があげられます。

  • アラスカ州アンカレッジ
  • テネシー州メンフィス
  • テキサス州ラボック
  • ミシガン州デトロイト
  • ミシガン州スプリングフィールド

治安が悪いと言われている地域は、失業率や貧困率が高いため、犯罪率も増加傾向にあります。

このような都市では、一定以上の所得のある家族は、一家に2〜3台の自家用車を保有しており、都市部から郊外の戸建てに引っ越しているのが現状です。

一方で、低所得者は都市部のアパートに住み続けているため、都市中心部での治安が悪くなる要因となっています。

事前に危険なエリアを調べておき、現地到着後にもホストファミリーや学校の先生になどに、他に危険なエリアがあるか確認をしておくといいでしょう。

アメリカの犯罪率

実際にFBIが公表をしている主要犯罪と、警察庁が出している刑法犯認知総件数をもとに、2019年のデータを比較しました。

  • アメリカ 8,129,485件(人口:3億2824万人・犯罪率2.47%)
  • 日本 748,559件(人口:1億2616万人・犯罪率0.59%)

実際に数字で表すと、アメリカでの犯罪件数がとても多いことがよくわかります。

全ての都市や地域で、毎日犯罪が発生しているわけではありませんが、日本で暮らしている感覚でアメリカへ行くと、危険な事件や犯罪に巻き込まれてしまう可能性が高まります。

アメリカでは、個人でも銃の所持が認められており、最近では無差別発砲事件や銃を使った強盗事件が起こりやすく、日本に比べるとホームレスや薬物依存者も多いため、犯罪率が高くなるものと推測されます。

普段から、事件や犯罪が身近で起こり得る可能性があるということを意識し、自分の身は自分で守れるよう心掛けて生活しましょう。

トラブル事例

実際にアメリカ留学へ行っていた友人と、現在アメリカ在住の友人に話を伺ったところ、友人の周りでは過去にこのようなトラブル例がありました。

エレベーター内で複数の黒人に囲まれる

黒人が多い都市のダウンタウンで、エレベーターに乗った際、扉が閉まる直前に複数人の黒人に乗り込まれて、バックやお財布・携帯を奪われそうになった。

偶然、次の階でエレベーターが止まり、近くにあったクリニックに駆け込むことができ、難を逃れた。

Point

このように、予期せず突然トラブルに巻き込まれてしまうケースも、少なからずあります。

少しでも周りで異変を感じたら、すぐに行動ができるよう、普段から周りの様子に気を付けて生活をするようにしましょう。

混雑したバス内での携帯盗難

友人と学校の帰宅途中に混雑したバスに乗り、車内で話すのに夢中になってしまった。

バスを降りて洋服のポケットを確認したところ、先ほどまで入っていた携帯がなくなっていることが判明。

慌てて乗車していたバスを追いかけて、車内を確認するも携帯は見つからず……。

Point

上着やズボンの後ろポケットに貴重品を入れており、盗難に遭ってしまったという話をよく耳にします。

貴重品はチャック付きのカバンやリュックサックに入れて、肌身離さず持ち歩くようにしましょう。

薬物混入

週末に友人とナイトクラブに行き、お手洗いに行く際、今まで飲んでいたドリンクをそのまま机に置いて席を離れた。

その後、残っていたドリンクを飲み終え、帰宅したところ、突然白目をむき口から泡を吹いて倒れ、救急車にて病院へ運ばれた。

Point

アメリカでは簡単に薬物が手に入ってしまうことから、このように席を離れた時に薬物を混入させられてしまうケースが多発しています。

現地の学生は慣れているため、お手洗いに行く際もドリンクを持って移動をしますが、日本の感覚で席を離れることはとても危険です。

また、他人から渡されたドリンクも安易に飲まないようにしましょう。

トラブル時の対処法

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普段から気を付けて留学生活を送っていても、犯罪やトラブルに巻き込まれてしまう可能性はあります。

実際にトラブルに巻き込まれると、頼れる家族や友人も近くにおらず、慣れない英語での対応が必要となるため不安に思われるかもしれません。

あらかじめ、発生し得る可能性があるトラブルを事前に想定をしておくことで、実際に発生した際にも落ち着いて対応することができますよ。

それでは具体的なトラブル例について、一緒に考えていきましょう。

<トラブル一例>

  • 風邪を引いてしまった、体調を崩してしまった
  • 交通事故に遭ってしまった
  • 財布、携帯などの貴重品を落としてしまった
  • 犯罪トラブルに巻き込まれてしまった
  • 対人関係のトラブル

一般的なトラブルとしては、このような例があげられます。

それでは次に、対処方法について詳しくご紹介します。

緊急時の連絡先(警察・消防・救急車)

緊急時に連絡をする警察・消防・救急車は、アメリカではすべて「911」です。

英語がうまく説明できるのか不安に思うかもしれませんが、「ジャパニーズ・プリーズ」と伝えれば、日本語通訳サービスを介しての通話が可能です。

また緊急時以外には「911」ではなく、管轄の警察署へ直接連絡することが推奨されています。

友人・ルームメイト・ホストファミリー

焦ったりパニックになっている時は、気持ちを落ち着かせることが一番大切です。

身近にいる友人やホストファミリーなどに、今自分が置かれている状況について相談してみましょう。

次に自分が何をすべきか、一緒に考えてくれてきっとアドバイスがもらえるはずです。

留学エージェント

日中であれば、留学エージェントに連絡をしてみましょう。

ただし、営業時間外は連絡が取れない可能性もあるので、注意が必要です。

学校の先生やサポートスタッフ

学校の先生やサポートスタッフに連絡をしてみるのも、一つの方法でしょう。

夜間コースを開催している学校もあるため、留学エージェントよりも長い時間連絡が取れる可能性があります。

たびレジを登録

「たびレジ」とは、外務省が留学先の安全情報を配信してくれるサービスで、現地で事件や事故に巻き込まれた際も、素早く支援をしてくれます。

現在はコロナ等の渡航状況も最新情報としてメールで受信ができるので、渡航時には必ず登録しておきましょう!

また、一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、アメリカの医療制度はとても高額です。

日本では無料の救急車でも、アメリカで救急搬送されると、14〜16万円ほど搬送料金が掛かります。

そのため、渡航時には必ず海外保険に加入するようにしましょう。

安全対策をして、充実したアメリカ留学を

上記でご紹介したように、アメリカは日本よりも犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性が高いのも事実です。

しかし、あらかじめアメリカでの犯罪やトラブルを想定し、対策を考えておくことで、実際の犯罪リスクを減らすことにも繋がりますよ。

アメリカ留学は皆さんにとっても、今後の人生に大きな影響を与えるターニングポイントとなるはず。

しっかりと安全対策を行って、充実した留学生活にしてくださいね!