メルボルン留学は治安が心配? 国と治安と防犯について解説

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英誌エコノミスト誌が毎年発表する世界の住みやすい都市ランキングで7年連続1位に選ばれた実績のある「メルボルン」は教育の水準も高く、留学先としては最適な都市です。

また、日本との時差が1時間(サマータイム時は2時間)とあまり変わらないため時差ぼけで体調を崩したり、日本に住む家族や友人との連絡に時差を気にしなくて済むという好条件!

そんな魅力的なメルボルンですが、留学において重要な問題は「治安」ですよね?

記事ではそんなメルボルンの治安事情、巻き込まれやすいトラブル、対処法と予防策などを分かりやすくまとめました。

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メルボルンの治安について

メルボルンはシドニーについで2番目に大きいオーストラリアの都市でありながら治安が良い都市として知られています。

2021年度のThe Economist Intelligence Unitが作成した報告書『The Safe Cities Index 2021』によると、世界の都市安全指数ランキングでメルボルンは第8位にランクインしています。

このランキングはデジタル(サイバーセキュリティ)、健康、インフラ、個人および環境の安全性を網羅する76の指標をもとに60都市をランク付けしたものです。

日本の順位を見てみると東京は第5位、大阪は17位、東京よりはやや低い順位とはなっているものの大阪よりは高い順位に位置しているので、数字でみた際の留学先の治安問題は十分に満たしているのではないでしょうか。

いくら安全とはいえ、油断は禁物

いくら治安がいい国とはいっても、全く犯罪やトラブルに巻きこれる可能性がないとは言い切れません。

メルボルン市内にも危険と言われているエリアはあるので、留学生は細心の注意を怠らないようにしましょう。

※ 参考元:The Economist Intelligence Unit『The Safe Cities Index 2021』

メルボルンの治安が良い理由

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メルボルンの治安の良さは政府が行っている取り組み「CBD Safety Plan」が大きな要因となっています。

例えば、緊急時に使用するための公共放送システムを構築するため94ヶ所のスピーカーが設置されたり、メルボルン市内のネットワークの拡張のため、街中に新たに30台の防犯カメラが追加されました。

その他にもメルボルンで最もにぎやかで目立つ9つの歩行者天国は、鉄製のポールや、バリア、様々な対策によって、歩行者と車両との事故防止措置が行われています。

メルボルン市はこれらの取り組みに約50億円を投資し、セキュリティアップグレードプロジェクト(CBD Safety Plan)を実施しました。このプロジェクトがメルボルン市の治安の良さを支えているのです。

※ 参考元:https://csba.vic.gov.au/our-projects/melbourne-security-upgrades

どのエリアの治安が悪いのか

治安が良いとされているメルボルン市内にも、治安が悪いとされるエリアは存在します。今から紹介するエリアを訪れる際は十分に注意してください。

セントアルバンズ(St Albans)

メルボルンの北西あるこのエリアは特に治安が悪いエリアとして知られています。

セントアルバンズはメルボルン市内の街の雰囲気とは少し異なっており、地元の人でさえも近付かない場所です。

殺人事件やその他の凶悪犯罪も発生しているので、あまり観光目的で訪れるのは控えた方がいいかもしれません。

ダンデノング(Dandenong)

メルボルンの東南に位置するこのエリアはメルボルンでも治安があまり良くない場所として今まで認知されてきました。

しかし、近年街の再開発が進み、治安の改善が行われいるので訪れる際は細心の注意を払いましょう。

その他

国が指定するほどの危険区域はありませんが、深夜間は様々なトラブルが発生しています。

特に夜遅くまでやっているパブやクラブ、バーなどがある歓楽街では飲酒に絡んだ暴行事件や薬物関連の事件が発生しています。

また、メルボルンの郊外では空き巣の被害が報告されているので十分注意が必要です。

治安が良いメルボルンでも犯罪に対する意識をしっかり持っておくことが重要です。

より詳しいトラブル事例は外務省が出している海外安全ホームページをご覧ください。

※ 参考元:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_071.html

メルボルンの犯罪率

「メルボルン」と英語留学で定番の4都市「バンクーバー」「ニューヨーク」「ロサンゼルス」「ロンドン」、そして日本の首都「東京」で犯罪率と安全率を比較してみました。

各エリアの犯罪率と安全率のデータは、世界中の生活情報を記録している世界最大のデータベース「NUMBEO」より引用しています。

都市犯罪率安全率
メルボルン44.48%55.52%
東京23.5%76.5%
バンクーバー37.5%62.5%
ニューヨーク47.7%52.4%
ロサンゼルス50.5%49.7%
ロンドン53.5%46.6%

表を見ると「メルボルン」は東京やバンクーバーに比べると治安の犯罪率・安全率は劣るものの、少なくとも他の地域に比べると安全であり、留学先としては過ごしやすいエリアと言えるのではないでしょうか。

※ 参考元:NUMBEO「About Crime Indices At This Website」

トラブル事例

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ここでは、世界住みやすい都市ランキング7回連続1位という記録を持つメルボルンでも、留学生や観光客が巻き込まれる可能性のあるトラブルについて、いくつかご紹介します。

多くのメルボルン留学経験者は事件やトラブルに巻き込まれず、無事に日本へ帰国していますが、実際に被害に遭われた方もいるので自分にも起こる可能性があることを前提に読み進めていただければと思います。

1. スリ

留学生や観光客が巻き込まれやすいトラブルで必ず上位に入っている「スリ」。

被害者のほとんどは盗られていることに全く気づかず、無くなっていることに気づいたことでスリにあったことを自覚するそうです。それほどスリは一瞬で行われます。

スリの方法は様々で、バスやエレベーター、その他にも人混みの中でスリに合う場合や、バッグやポケットに穴を開けられそこから貴重品を盗まれてしまうこともあります。

2. 置引き

「スリ」と同様に留学生や観光客が巻き込まれやすいトラブルで必ず上位に入っている「置引き」。

日本ではレストランやフードコートで荷物を置いて席を確保するという光景を目にしますが、海外では絶対にしてはいけません。治安の良いメルボルンでも同じです。

荷物を置いて席を離れるということは「どうぞ取ってください」とアピールしているようなものです。

3. その他

その他にも、突然男性数人に取り囲まれ所持していた財布や鞄を強奪される事件やバス停でバスを待っている間に暴行されるなどの事件も報告されています。

治安の良いメルボルンでもこのような恐ろしい犯罪が発生しているということを絶対に頭に入れておいてください。

より詳しい情報は外務省の海外安全ホームページにある「オーストラリア安全対策基礎データ」で把握することができます。非常に有益な情報がたくさんあるので必ず目を通すようにしましょう。実際に日本人が巻き込まれた事件が詳細に書かれています。

トラブル時の対処法

では、実際にメルボルンでトラブルにあった際、どのように対処すれば良いかを説明していきます。

貴重品の紛失・盗難

【クレジットカードやキャッシュカードの場合】

カードの紛失・盗難にあった際はまずカード会社に連絡し、カードを止めてもらいましょう。カードの利用を停止することで犯人による悪用を防ぐことができます。

【携帯電話の場合】

携帯の紛失・盗難にあった際はまず端末をリモートでロックしましょう。そうすることで端末が不正な操作を受け付けないようになります。そして携帯会社に連絡し、回線の停止をしてもらいましょう。これらをすることで悪用されるされるリスクを回避することができます。

【パスポートの場合】

パスポートの紛失・盗難はまず警察へ行きポリスレポート(パスポート紛失証明)を発行してもらいましょう。発行してもらったら、日本大使館へ行きパスポートの紛失届の提出と再発行の手続きを行ってください。

紛失や盗難にあった際は現地の警察へ行き、被害届を提出するようにしてください。ただ、英語で状況を説明できるか不安な場合は自分の通う語学学校に連絡し被害状況を伝え、学校の指示に従いましょう。

また、それも難しい時は日本大使館に頼ってください。日本人スタッフの適切な指示を受けることができるので、その指示に従い、正しい判断・正しい対処ができれば大丈夫です。

何かあった際の緊急連絡先

何かしらの事件に巻き込まれた場合はメルボルンの警察署に連絡してください。

メルボルン警察の連絡先は「000」です。警察・病院・消防全ての緊急時の連絡先はこの番号で統一されています。

その他、 在メルボルン日本国総領事館の電話番号は「 市外局番03-9679-4510」です。英語が不安な方は日本国領事館に電話を掛け指示を仰いでください。

また、オーストラリア政府が提供している「TIS」という無料通訳サービスがあります。警察署や病院で英語による状況説明に困った際は「131450」に電話を掛けてください。日本語の話せるオペレーターの方が代わって通訳してくれます。

その他の緊急連絡先は外務省の海外安全ホームページにある「オーストラリア安全対策基礎データ」をご確認下さい。他にもとても役に立つ情報が掲載されているので、渡航前に必ずご覧ください。

【危機管理】予防のためにどうすればいいか

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どのようなトラブルが発生するかわかったうえで、予め対策を知っているとトラブルに巻き込まれる確率を大幅に減らすことができます。

ここで紹介する危機管理のポイントはほんの一部にしか過ぎませんが、今後の参考にしてください。

周りの情報を参考にする

周りからの情報は必ず参考にしましょう。インターネット上にある情報が必ずしも正しいというわけではありません。その地域に住んでいる人しか知らない情報は多くあります。

インターネットの情報ではそのエリアは安全だとしても、現地の人は避けているようなエリアも少なからず存在しているの、周りの情報は参考にしましょう。

その地域に馴染んだ服装にする

これは非常に重要なことです。やはり海外に行くと気分も上がりおしゃれをしたくなる気持ちは分かります。

しかし、露出の多い服装やブランド品ばかりを身につけた服装は非常に目立ちます。周りからお金持ちだと勘違いされ、強盗やスリなど様々なトラブルのターゲットになる可能性が高くなります。

その地域に馴染んだ服装にすることでトラブルに巻き込まれる可能性を大きく減らすことができます。

夜間の一人歩きはしない

世界の住みやすい都市ランキング7年連続1位のメルボルンであっても、やはり日本に比べると安全とは言い切れません。

人が賑わう大通りならまだしも、人気のない路地裏などでは格好の餌食(えじき)になってしまいます。また、何かあった際に助けを呼んでも人が助けに来れないような場所は非常に危険です。

トラブルや犯罪に遭遇しないためにも、夜間の一人歩きはできるだけ避けましょう。

持ち物には細心の注意を払う

自分の持ち物から目を離してはいけません。荷物を置いての席とりは言語道断です。

自分の持ち物から離れる・目を離すという行為は「盗られても問題ない」とアピールしているようなものです。また、海外で紛失・盗難された物が再び戻ってくるということはほとんどありません。

稀に奇跡的に警察に届けられ、戻ってくるということもありますが、決して戻ってこないと考えるのが普通です。そのために自分の荷物には常に細心の注意を払うようにしましょう。

安全対策・トラブル回避で最高のメルボルン留学を

メルボルンは他の都市に比べて治安は良いとは言われますが、実際に様々な場所で軽犯罪が発生しています。

ほんの少しの防犯意識の低下・気の緩みがトラブルに巻き込まれる原因となるので、トラブルに巻き込まれないためにも細心の注意を払って生活することが大事です。

そのためにも、今回紹介したことを踏まえた上で、じっくりと留学先の治安について、対策、そして被害者になった際の対処法について考えてみましょう。

この記事があなたの留学ライフをより良いものしてくれることを願っています。