カナダ国旗の意味・由来とメイプルリーフ旗について

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

赤い帯とメープルの葉が印象的なカナダ国旗は、英語でThe Maple Leaf Flagと呼ばれています。
昔は正式な国旗がありませんでしたが、長い論争と議論を経て、1964年に現在のデザインに決められました。

そこでこの記事では、カナダ国旗の意味・由来やデザインが決まるまでの歴史についてご紹介します。

カナダ国旗のデザインの意味・由来は?

カナダ国旗は、その独特なデザインで世界中に広く認識されています。このメイプルリーフが描かれた国旗は、カナダの独立とアイデンティティの強化を象徴するものとして、1964年に正式に採用されました。このシンプルで力強いデザインは、カナダ人の国民意識を形作る重要な要素となっています。

メイプルリーフ

カナダ国旗の中央に描かれているメイプルリーフ(楓の葉)は、カナダの自然を象徴する重要なモチーフです。この葉はカナダの豊かな森林と秋の美しい紅葉を表しており、カナダ人にとっては自然への敬愛と国民の誇りを感じさせるシンボルとなっています。また、メイプルリーフはカナダの先住民族が楓の樹液を利用していた歴史を反映しており、長い年月を経てカナダ人の生活に根ざした存在であることを示しています。

国旗にこの葉が選ばれたのは、カナダの多様性と統一を象徴するためであり、11の尖った先端はカナダの10州と1地域を表しているとも言われています。

なぜ赤と白?

カナダ国旗に使用されている赤と白の色には、それぞれ特別な意味が込められています。赤色は英国のシンボルであり、カナダが英国の一部であった歴史を象徴しています。また、勇気や愛国心を表す色としても知られています。一方、白色はフランス王家の紋章から採用されたもので、平和や純粋さを意味しているとされています。

この二色はカナダの国旗において、国の成り立ちと価値観を表現しているのです。カナダの多文化主義や二大言語(英語とフランス語)の存在を反映しており、国民の統合と調和の象徴ともなっています。

現在の国旗デザインが決まるまで

カナダの国旗が現在のデザインに決定されるまでの道のりは、非常に長く複雑なものでした。1964年に正式に採用されるまで、カナダはイギリスのユニオンジャックや、赤地にイギリスの国章が描かれたレッド・エンサインを使用していました。しかし、これらはカナダ独自の象徴とは言えず、国民の間で新しい国旗の必要性が高まっていました。

長年にわたる議論と提案の末、メイプルリーフと赤白の配色がカナダのアイデンティティを最もよく表現するデザインとして選ばれました。この新しい国旗は、カナダの独立と自立を世界に示す重要なシンボルとなり、国民の誇りを象徴する存在になりました。

カナダ人は国旗好き?

カナダ人は国旗好き?この質問に対する答えは、間違いなく「はい」と言えるでしょう。

カナダ国旗は、カナダの独立とアイデンティティの象徴として、国民に深く愛されています。国旗が掲げられるのは、国家行事やスポーツイベントだけでなく、日常生活の中でも頻繁に見られます。例えば、国旗の日(2月15日)には、カナダ全土で国旗を掲げる家庭やビルが増え、国民の国旗への敬愛が際立ちます。また、海外を旅行するカナダ人がリュックサックに国旗のバッジを付ける光景もよく見られ、彼らの国旗愛が国境を越えていることを示しています。

カナダ国旗は、国民の一体感を象徴し、世界中でカナダのプレゼンスをアピールする役割を果たしているのです。

カナダ国旗の意味・由来とメイプルリーフ旗について まとめ

カナダ国旗に込められた意味とその由来、そしてメイプルリーフ旗としてのアイデンティティは、カナダの国民性と歴史を象徴しています。赤と白の配色はカナダの国の色であり、中央に描かれたメイプルリーフは自然と共生する国民性を表していると言われています。1964年に正式な国旗として採用されたこのデザインは、カナダ人の誇り高きシンボルとなっており、国内外で広く認識されるようになりました。

この記事を通じて、カナダ国旗の深い意味とその背景にある歴史を理解する一助となれば幸いです。