カナダと日本の収入比較について

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

カナダで働いてみたいけど…

  • ちゃんと生活できるぐらいの収入は得られるの?
  • 実際にいくら稼げるの?
  • 月収は?手取りは?

日本とカナダ、どっちの方がお給料高いのか気になる!

そこで、この記事では

  • カナダと日本の最低賃金比較
  • バンクーバーと東京の収入比較(人気職業別)


などを詳しくまとめて解説します

カナダの最低賃金は日本よりも高い

カナダでの生活を検討する際、気になるのが収入面です。特に最低賃金は、その国の生活水準を反映する重要な指標の一つです。カナダの最低賃金は、州によって異なりますが、多くの州で日本の最低賃金よりも高い水準に設定されています。

例えば、オンタリオ州では2021年の時点で最低賃金が14.25カナダドル(約1,200円)となっており、これは日本の全国平均最低賃金(約900円)を大きく上回っています。さらに、カナダの一部地域では15カナダドル(約1,300円)を超える場所もあり、これは日本の最高水準の最低賃金と比較しても高いことがわかります。

最低賃金の差は、生活コストの違いにも影響されますが、カナダでは社会保障制度が充実しており、医療費が無料であるなど、生活の質を支える要素も考慮に入れる必要があります。また、カナダでは年間の有給休暇が法律で保証されているなど、労働環境の面でも日本とは異なる特徴があります。

このように、カナダの最低賃金は日本よりも高い傾向にあり、生活の質や労働環境を考慮すると、カナダでの就労は魅力的な選択肢と言えるでしょう。しかし、実際の生活においては、住む地域や職種によって収入が大きく変わるため、具体的な職業別の収入比較を次のセクションで詳しく見ていきましょう。

人気の職業別 日本とカナダの収入比較

カナダと日本、それぞれで人気の職業についての収入を比較してみましょう。

飲食店サーバー

飲食店サーバーとして働く場合、カナダと日本ではどのような収入差があるのでしょうか。

カナダでは、特に都市部において飲食店サーバーの需要が高く、平均時給は約15カナダドル(約1,300円)となっています。これは日本の飲食店サーバーの平均時給と比較しても高い水準です。さらに、カナダではチップ文化が根付いており、サービスが評価されると追加の収入に繋がります。一方、日本ではチップ文化がなく、時給による収入が基本となるため、カナダでの勤務が収入面で魅力的に映るかもしれません。

美容師

美容師としてカナダで働く場合、その収入は日本と比べてどうなのでしょうか。

カナダでは美容師の平均時給は約14カナダドル(約1,200円)で、経験や技術に応じてさらに上がる可能性があります。また、カナダでは美容サービスに対するチップが一般的で、これが収入を大きく左右する要素となります。一方日本では、美容師の平均時給はやや低めですが、安定した顧客を持つことで収入を増やすことが可能です。職場によっては歩合給が加わることもあり、個々の技術力が収入に直結する傾向にあります。

保育士

保育士の職において、カナダと日本の収入差は顕著です。カナダでは保育士の平均時給は約17カナダドル(約1,500円)とされており、特に都市部ではさらに高い傾向にあります。加えて、カナダの保育士は資格や経験に応じて昇給するシステムが整っていることも特徴です。一方、日本では保育士の平均時給は約1,000円前後となっており、地域や施設による差も大きいですが、カナダに比べると全体的に低めの傾向にあります。また、日本では保育士不足が社会問題となっており、待遇改善が求められています。

ホテルハウスキーパー

ホテルハウスキーパーとしてカナダで働く場合、平均時給は約15カナダドル(約1,300円)となっています。特に観光都市や高級ホテルでは、さらに高い収入を得ることが可能です。一方、日本ではハウスキーパーの時給は平均して約1,000円程度で、カナダと比較するとやや低い水準にあります。また、カナダではチップ文化が根付いているため、サービスが評価されれば追加の収入を期待できる点も大きな魅力です。

ツアーガイド

ツアーガイドの職において、カナダでは平均時給が約20カナダドル(約1,700円)とされています。特に自然豊かな地域や人気の観光地では、この数字を上回ることも少なくありません。一方日本では、ツアーガイドの時給は平均で約1,500円となっており、カナダと比較すると若干低めですが、言語スキルを活かせる場合には高収入を得るチャンスもあります。また、観光シーズンには短期間で高収入を得ることが可能なことも、この職業の魅力の一つです。

日本語教師

日本語教師としてカナダで働く場合、平均時給は約25カナダドル(約2,100円)となっています。日本語の教師は特に都市部で需要が高く、日本文化や言語に興味を持つ学生が多いため、安定した収入源となり得ます。一方、日本国内での日本語教師の収入は地域や勤務形態によって大きく異なりますが、平均時給は約2,000円前後とされており、カナダと比較しても遜色のない水準です。しかし、カナダでは日本語教育の需要が高まっているため、今後も収入の増加が期待できる職業の一つです。

事務員(オフィスアドミン)

カナダにおける事務員(オフィスアドミン)の平均時給は約20カナダドル(約1,700円)です。オフィスワークは安定した需要があり、特に大都市圏では多様な業界で求人が見られます。日本における事務員の平均時給は約1,000円から1,200円となっており、カナダと比較するとやや低めです。しかし、日本では正社員としての雇用が多く、福利厚生や安定性を重視する人には魅力的な選択肢と言えるでしょう。

カナダと日本の収入比較について まとめ

カナダと日本、両国の収入を比較してみると、最低賃金や人気職業の時給には顕著な差が見られます。カナダの最低賃金は日本よりも高く設定されており、特に都市部では生活コストが高いことを反映しています。一方で、日本では正社員としての雇用が多く、福利厚生や雇用の安定性が求められる傾向にあります。生活の質や働き方を考慮に入れた上で、収入だけでなく、それぞれの国のライフスタイルに合った選択をすることが重要です。