監修者末永 真一
カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。
ワーキングホリデーは、18歳から30歳の人が参加できる、国際交流プログラムです。
日本と相互協定を結んだ国が対象で、2023年現在、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、26か国が対象になっています。
今回の記事では、カナダ留学の専門家がカナダ・ワーキングホリデーのメリットとデメリットを徹底的に解説します。
このページの目次
ワーホリでカナダに行くメリット
ワーキングホリデー(ワーホリ)でカナダに行くことは、多くの若者にとって一生の思い出となる経験です。
メリットを踏まえつつ、カナダでのワーキングホリデーを検討する際には、自分の目的や計画をしっかりと立てることが重要です。それによって、カナダでの貴重な時間を最大限に活かすことができるでしょう。
英語が話せるようになる
ワーキングホリデーでカナダに行く最大のメリットの一つは、英語が話せるようになることです。カナダでは英語が公用語の一つであり、日常生活の中で常に英語に触れる機会があります。スーパーマーケットでの買い物から公共交通機関の利用、レストランでの注文まで、すべて英語で行うことになります。このような環境は、英語学習者にとっては理想的な実践の場となります。
また、多くのワーホリ参加者は、語学学校に通ったり、現地でアルバイトをすることで、さらに英語力を伸ばすことができます。特にアルバイトでは、カナダ人の同僚や顧客と直接コミュニケーションを取ることで、実践的な会話能力を高めることが可能です。日本では学べない生きた英語を身につけることができるのです。
英語が話せるようになることは、将来的に国際的なフィールドで活躍するための大きなステップとなります。グローバルなキャリアを目指す人にとって、カナダでのワーキングホリデーは貴重な経験となるでしょう。自分の英語力に自信を持ち、世界のどこにいてもコミュニケーションが取れるようになることは、何物にも代えがたい価値があります。
世界中に友人ができる
ワーキングホリデーでカナダに行くもう一つの大きなメリットは、世界中に友人を作ることができる点です。カナダは多文化国家であり、世界中から人々が集まってきます。特に都市部では、さまざまな国籍の人々が生活しており、日常的に国際的な交流が行われています。
ワーホリ参加者は、現地のイベントやコミュニティに参加することで、多国籍の友人を作る絶好の機会を得ることができます。例えば、語学学校のクラスメートやアルバイト先の同僚、ホームステイ先の家族など、様々なシチュエーションで国際的な友情を育むことが可能です。これらの出会いは、言語だけでなく、異文化理解の深まりにも寄与します。
また、SNSの普及により、ワーホリ終了後も世界中の友人と簡単に連絡を取り合うことができます。これにより、国際的なネットワークを持続的に広げることができるのです。将来的に海外での仕事や旅行をする際にも、これらの友人が貴重な情報源やサポートとなることでしょう。
カナダでのワーキングホリデーは、世界を舞台に活躍するための人脈を築く絶好のチャンスです。国際的な友人ができることは、自分の視野を広げ、多様な価値観を理解する素晴らしい機会となります。
多様性が身につく
ワーキングホリデーでカナダに行くことのもう一つのメリットは、多様性が身につくことです。カナダは多文化主義を掲げる国であり、様々な民族や文化が共存しています。このような環境で生活することは、異なる文化的背景を持つ人々との交流を通じて、多様性を受け入れる姿勢を自然と身につけることに繋がります。
例えば、カナダの大都市では、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、ラテンアメリカなど、世界中からの移民が集まり、それぞれの文化を反映した食事や祭り、芸術が日常的に楽しめます。ワーホリ中にこれらの文化的体験を積極的にすることで、国際感覚を養い、グローバルな視点を持つことができるようになります。
また、多様なバックグラウンドを持つ人々とのコミュニケーションは、異なる価値観や思考方法を理解する上で非常に有益です。これは、将来的に国際的なビジネスシーンで活躍する際に、大きな強みとなるでしょう。多文化社会での経験は、柔軟な思考や寛容な心を育て、人としての成長を促します。
カナダでのワーキングホリデーは、単に言語能力を高めるだけでなく、世界に開かれた視野を持ち、多様性を受け入れる力を養う貴重な機会です。この経験は、人生においてもキャリアにおいても、計り知れない価値をもたらすことでしょう。
治安が良く安心
ワーキングホリデーでカナダに行く大きなメリットの一つは、その治安の良さです。世界各国の治安を比較する指標として知られる「グローバル平和指数」によると、カナダは常に上位にランクインしており、安全な国の一つとして認識されています。このような環境で生活することは、特に海外での生活が初めての人にとっても、安心して日々を過ごすことができる大きな魅力と言えるでしょう。
カナダの都市部では、警察のパトロールが頻繁に行われており、緊急時には迅速に対応してもらえる体制が整っています。また、一般的にカナダ人は親切で、困っている人を見かければ手助けを惜しまない傾向にあります。このような社会的なサポートの充実も、安全な環境を支えています。
さらに、カナダは自然災害が少ない地域に位置しており、地震や台風などの自然災害によるリスクが比較的低いという点も、安心して生活できる要因の一つです。ワーキングホリデー中は、新しい生活に慣れることや言語の習得に集中したいもの。そんな時に、治安の良さは非常に心強い存在となります。
もちろん、どの国にも犯罪は存在しますが、カナダでは犯罪発生率が低く、特に暴力犯罪の発生率が低いことが知られています。このような状況は、ワーキングホリデー参加者にとっても、安全に生活し、異文化体験を存分に楽しむための大切な要素となるでしょう。
労働環境が良い
ワーキングホリデーでカナダに行く際、注目すべき点の一つが、その労働環境の良さです。カナダは労働者の権利が尊重され、働きやすい環境が整っている国として知られています。例えば、最低賃金の設定があり、州によって異なりますが、労働者が一定の生活を保てるように配慮されています。また、労働時間にも規制があり、残業が発生した場合には追加の賃金が支払われるのが一般的です。
さらに、カナダでは職場でのハラスメントや差別に対する意識が高く、安全で健全な職場環境を保つための法律や規則がしっかりと定められています。これにより、外国人労働者であっても、公平な扱いを受けることが期待できます。
ワーキングホリデー参加者にとっても、これらの労働環境は大きなメリットとなります。異国の地で働く際には、不安やストレスが伴うことも少なくありませんが、カナダのような労働者に優しい環境であれば、より安心して仕事に就くことができるでしょう。また、労働環境が整っていることは、働きながら英語力を伸ばしたり、カナダの文化を体験するといったワーキングホリデーの目的を達成する上で、非常に助けになります。
カナダでのワーキングホリデーは、単に海外で働くという経験に留まらず、質の高い労働環境の中で自己成長を図る絶好の機会と言えるでしょう。
外資系企業就職のチャンスが広がる
カナダでのワーキングホリデーは、世界的に見ても非常に魅力的なキャリアアップの機会を提供しています。特に、外資系企業への就職を目指す人にとっては、カナダでの経験が大きなアドバンテージとなるでしょう。カナダはアメリカとの国境を接しており、北米市場へのアクセスが容易なため、多くの外資系企業がビジネスの拠点としています。そのため、ワーキングホリデーを通じて得られる現地での実務経験は、グローバルな視点を持ったビジネススキルの習得に直結します。
また、カナダで働くことで、国際的なビジネスマナーやコミュニケーションスキルを身につけることができます。これらのスキルは、外資系企業に限らず、グローバルに展開する企業において重宝されるため、将来的にキャリアの選択肢を広げることに繋がります。
さらに、カナダでの就業経験は、履歴書においても非常に価値のあるものとなります。国際的な環境での仕事を経験していることは、就職活動において他の候補者との差別化を図ることができるため、外資系企業への就職はもちろん、帰国後の日本国内での就職活動においても有利に働くことが期待されます。
ワーキングホリデーで得られる国際的なネットワークの構築も見逃せません。現地での人脈は、将来的なビジネスチャンスにつながることも多く、外資系企業への就職だけでなく、起業やビジネスパートナーとの出会いにも繋がる可能性があります。
カナダでのワーキングホリデーは、グローバルなキャリアを築くためのステップとして、非常に有効な選択肢の一つです。外資系企業への就職を目指す方にとっては、この機会を最大限に活用することで、将来のキャリアに大きなプラスをもたらすことでしょう。
カナダの永住権につながる
カナダでのワーキングホリデーは、一時的な滞在だけでなく、将来的にカナダの永住権を取得するための足がかりとなることも大きなメリットの一つです。カナダは移民に対して比較的寛容な政策を取っており、ワーキングホリデーでの経験が永住権取得のポイントとして評価されるケースも少なくありません。
ワーキングホリデーの後に、カナダ独自の制度であるROワーキングホリデー(セカンドワーキングホリデー)を活用して2年目、3年目のカナダ滞在をすれば、さらに就労経験を積めます。
ワーキングホリデーでカナダに滞在し、現地での仕事経験を積むことで、カナダ移民局が定める「カナディアン・エクスペリエンス・クラス」の要件を満たすことが可能になる場合があります。これは、カナダでの職務経験を通じて、カナダ社会への適応能力や英語またはフランス語の能力を証明することができるため、移民申請時に有利に働くのです。
また、カナダでの生活を通じて、現地の文化や社会に深く根ざした理解を持つことができるため、永住権取得後の生活への適応もスムーズになります。カナダの多文化主義を体験し、多様な価値観を受け入れることができる人材は、カナダ社会においても高く評価される傾向にあります。
ただし、ワーキングホリデーから永住権取得への道のりは、必ずしも容易ではありません。移民政策の変更や自身の職歴、年齢などによって条件は異なるため、具体的な計画を立てる際には、専門家のアドバイスを求めることが重要です。
カナダでのワーキングホリデーを経験し、その後の永住権取得を視野に入れることは、新たな人生の可能性を広げる一歩となるでしょう。
困ったときに日系コミュニテイに頼れる
カナダでのワーキングホリデー中には、予期せぬ困難に直面することもあります。そんな時、現地の日系コミュニティが大きな支えとなることがあります。カナダには、特にバンクーバーやトロントなどの大都市を中心に、活発な日系コミュニティが存在しており、日本人同士の交流を深めるイベントや情報交換の場が数多く設けられています。
例えば、言語の壁や文化の違いによるストレス、住居探しの難しさ、仕事探しのアドバイスが必要な時など、日系コミュニティは情報提供や相談支援を行ってくれることが多いです。また、日本食が恋しくなった時には、日系スーパーやレストランで懐かしい味を楽しむこともできます。
日系コミュニティは、同郷の人々とのつながりを通じて、心の支えを得ることができるだけでなく、現地での生活の質を向上させる実用的な助けを提供してくれるのです。ワーキングホリデーを通じて新しい生活を始める際には、こうしたコミュニティの存在が、不安を和らげ、より豊かな経験を積むための貴重なリソースとなるでしょう。
ワーホリでカナダに行くデメリット
カナダでのワーキングホリデーは、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。リスクを理解し、対策を立てることで、より充実した海外生活を送ることができるでしょう。
英語が上達しない
カナダでのワーキングホリデー中に英語が上達しないというのは、意外にも一般的なデメリットの一つです。多くの参加者が英語力向上を目的としていますが、実際には現地での生活や仕事で英語を使う機会が限られていることがあります。特に、日本人コミュニティ内や日系企業で働くことになった場合、英語を使う機会はさらに減少してしまうでしょう。
また、英語の学習には積極的な姿勢が必要ですが、日常生活の中で快適なコミュニケーションを取るために、つい母国語に頼ってしまうこともあります。その結果、英語の上達が思うように進まないという問題に直面することになります。
英語が上達しないことを避けるためには、現地での友人作りやコミュニティへの参加、英語を使うアルバイトやボランティア活動など、英語を積極的に使う機会を自ら作り出すことが大切です。また、英語学習のためのクラスに参加するなど、自己投資を惜しまない姿勢も英語力向上には欠かせません。
ワーキングホリデーを通じて英語力を伸ばすには、自分自身で目標を設定し、日々の努力を重ねることが重要です。カナダでの経験を最大限に活かし、帰国後も役立つ語学力を身につけるためには、現地での生活を英語漬けにすることが求められます。
日本のキャリアが中断する
カナダでのワーキングホリデーを経験することは、多くの場合、日本で築いてきたキャリアを一時的に中断することを意味します。特に、専門職やキャリアパスが明確な業界で働いている人にとっては、この点が大きなデメリットとなることがあります。
日本での仕事を離れることで、専門性を高める機会を失ったり、昇進や昇給のタイミングを逃したりする可能性があります。また、一定期間、日本の業界から離れることで、最新のトレンドや技術の変化についていけなくなるリスクも考えられます。
さらに、ワーキングホリデーから帰国した後、再び日本の就職市場に戻る際には、ブランクがネガティブに捉えられることもあります。特に、日本の企業文化では、長期間の海外滞在がキャリアにプラスとなるとは限らず、採用側が海外経験をどのように評価するかは企業によって異なります。
しかし、これらのデメリットを補うためには、カナダでの経験を自身のキャリアにどう活かすかを考え、帰国後のキャリアプランをしっかりと立てることが重要です。例えば、国際的な視野を持ち、異文化コミュニケーション能力を身につけることで、グローバルなフィールドで活躍できる可能性を広げることができます。
ワーキングホリデーは、単なる休暇ではなく、自己成長の機会と捉え、日本でのキャリアに新たな価値を加えるためのステップとして活用することが求められます。
お金がかかる
カナダでのワーキングホリデーは、多くの魅力がある一方で、経済的な負担が大きいというデメリットも無視できません。まず、渡航前にはビザ申請費用や航空券、海外保険などの初期費用がかかります。また、到着後は住居の確保や生活費など、日々の出費が続きます。
特に、カナダの都市部では家賃が高騰しており、生活費も決して安くはありません。食費や交通費など、日本と比較しても高額な場合が多く、節約を心がけても予想以上にお金がかかることがあります。さらに、現地でのアルバイト収入だけでは、これらの費用を賄うのが難しい場合もあります。
また、ワーキングホリデー中には旅行やレジャーを楽しむことも多いですが、これらのアクティビティもまた予算を圧迫します。カナダの自然を満喫するためのアウトドア活動や、国内旅行などは魅力的ですが、それに伴う費用も計画に含める必要があります。
ワーキングホリデーを経験するためには、これらの経済的な負担を事前に把握し、しっかりとした財務計画を立てることが重要です。また、現地での収入と支出を見極め、無理のない範囲で生活を送ることが求められます。経済的なプレッシャーに負けず、充実したワーキングホリデーを送るためには、事前の準備と現地での賢いお金の管理が鍵となります。
食事が合わない
カナダでのワーキングホリデーは、新しい食文化に触れる機会となりますが、中には日本の食事が恋しくなるという人も少なくありません。カナダの食事は、肉や乳製品を多用したメニューが中心であり、日本食に比べると脂質や塩分が多い傾向にあります。また、日本のように四季折々の旬の食材を楽しむ文化も少なく、フレッシュな魚介類や野菜が手に入りにくい地域もあります。
特に、日本食レストランやアジアンマーケットが少ない地域では、日本の味を再現するのが難しいことも。自炊をする場合でも、日本の調味料や食材を見つけるのが一苦労で、結果として食費が高くつくこともあります。また、食文化の違いから、食事の時間帯や食べ方にも違和感を覚えることがあるかもしれません。
しかし、これを機にカナダの食文化に積極的に触れ、新しい食の楽しみ方を見つけることもできます。カナダは多文化国家であり、世界各国の料理を楽しむことができるため、食の多様性を体験することもワーキングホリデーの醍醐味の一つです。食事に関するデメリットを乗り越え、カナダでの生活をより豊かなものにするためには、現地の食文化に開かれた姿勢を持つことが大切です。
日本から遠い、時差が大きい
カナダへのワーキングホリデーは、冒険心をくすぐる魅力的な経験ですが、日本からの距離と時差の大きさは、デメリットとして考えられます。日本からカナダまでの直行便でさえ、飛行時間は約10時間以上と長く、時差も最大で17時間にも及びます。これにより、家族や友人とのコミュニケーションが取りづらくなることがあります。
特に、緊急時に日本との連絡が必要になった場合、時差の関係でタイミングを逃すこともあるでしょう。また、日本の祝日や週末とカナダのそれが異なるため、オンラインでの交流を計画する際にも注意が必要です。さらに、長時間のフライトは体調を崩しやすく、時差ボケに苦しむことも少なくありません。
しかし、これらのデメリットを克服するためには、事前に時差への対策を立てること、現地での生活リズムを整えることが重要です。また、デジタルコミュニケーションツールを活用して、日本との時間差を意識したコミュニケーションプランを作ることも有効です。遠距離であることを逆手にとり、自立心を養う良い機会と捉えることもできるでしょう。
希望する仕事につけない
カナダでのワーキングホリデーは、多くの若者にとって新しいキャリアの扉を開く機会ですが、必ずしも希望する仕事に就けるとは限りません。特に専門職や高度なスキルを要する職種では、現地の資格や経験が求められることが多く、ワーキングホリデービザの持ち主が応募できる職種は限られています。
また、カナダの労働市場は競争が激しく、特に都市部では多くの求職者が高い資格を持っているため、ワーキングホリデー参加者が希望する職に就くためには、現地でのネットワーキングや追加の資格取得が必要になることもあります。さらに、言語の壁がある場合、コミュニケーション能力が仕事探しの障壁となることも考えられます。
しかし、これを機に異なる業種での経験を積むことで、新たな視点やスキルを身につけることができるというメリットもあります。例えば、カフェやレストランでの接客業務は、英語力の向上に直結し、国際的なコミュニケーション能力を養う絶好の機会となります。
希望する仕事に就けないことは、一見するとデメリットのように感じられるかもしれませんが、柔軟な姿勢で臨むことで、予期せぬキャリアの発展につながることもあります。ワーキングホリデーは、自分自身を成長させるためのステップとして捉え、多様な経験を積むことが重要です。
日本の就職に役立たない
カナダでのワーキングホリデーを経験した後、日本での就職活動を行う際には、その経験が必ずしも評価されるとは限りません。特に、日本の企業は国内での実務経験や専門性を重視する傾向があり、海外でのアルバイト経験が評価されにくい場合があります。
また、ワーキングホリデーから帰国後に感じる文化のギャップや、日本のビジネスマナーへの再適応に苦労することもあるでしょう。海外での自由な働き方に慣れた後では、日本特有の働き方や企業文化に戸惑うことも少なくありません。
しかし、カナダでの生活や仕事を通じて培った国際感覚や語学力は、グローバル化が進む現代社会において大きな強みとなり得ます。そのため、帰国後の就職活動では、ワーキングホリデーで得た経験をどのようにアピールするかが重要になります。
ワーキングホリデーの経験が日本の就職に直結しないと感じることはあるかもしれませんが、海外での経験を活かすためには、自らの経験をどう価値あるものとして伝えるかがカギとなります。自己分析を深め、国際的な視野を持つ人材としての自分をしっかりとアピールすることが、成功への一歩となるでしょう。
人種差別をされる可能性
カナダは多文化主義を国是としており、世界中からの移民が多く住む国です。そのため、一般的には多様な文化や人種に対する寛容さがありますが、それでも人種差別を経験する可能性はゼロではありません。特に、言語や文化の壁がある中で、誤解や偏見に基づく不快な経験をすることもあるでしょう。
ワーキングホリデーでカナダに滞在する際には、地域によっては外国人に対する偏見が根強い場所も存在するかもしれません。また、職場や日常生活の中で、微妙な差別を感じることがあるかもしれません。これは、カナダ人だけでなく、他の国から来た移民間での摩擦としても現れることがあります。
しかし、これらの経験は、自分自身のアイデンティティを強化し、多様性を理解する上で貴重なものになる可能性もあります。人種差別に直面したときには、それを乗り越えることで、より強く、寛容な人間に成長することができるでしょう。
カナダでのワーキングホリデーは、単に楽しい経験だけではなく、時には困難や挑戦に直面することも含まれます。しかし、それらを乗り越えたときに得られる経験は、人生において非常に価値のあるものとなるでしょう。人種差別のリスクを理解した上で、それを乗り越えるための準備と対策をしておくことが重要です。
カナダにワーホリで行くメリット・デメリット まとめ
カナダでのワーキングホリデーは、英語力の向上、国際的な友人の獲得、多様性の理解、安全な環境での生活、優れた労働環境、外資系企業への就職機会の拡大、永住権取得への道、そして日系コミュニティの支援といった多くのメリットがあります。これらは、自己成長やキャリア形成において非常に有意義な経験を提供してくれるでしょう。
一方で、英語が思うように上達しない、日本でのキャリアが中断する、費用の負担、食文化の違い、遠距離と時差の問題、希望する仕事に就けないリスク、日本での就職活動への影響、そして人種差別の可能性といったデメリットも存在します。これらは、ワーキングホリデーを検討する際に十分に考慮すべき点です。
ワーキングホリデーを通じて得られる経験は、個人の価値観や目的によって異なります。メリットを最大限に活かし、デメリットを最小限に抑えるためには、事前の準備と計画が不可欠です。カナダでの生活を通じて、自分自身を成長させ、新しい可能性を見出すためには、これらのメリットとデメリットをバランス良く理解し、適切に対処することが求められます。