カナダ渡航に必要な eTA とは?費用や申請手順を解説

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

ETAは、「カナダ入国ビザが免除されている国」の人が、飛行機でカナダに入国する際に必要な姿勢手続きのことです。
この記事では、カナダの入国に必要な eTA について、そして申請方法について詳しく紹介します。

eTAとは?

eTAとは、Electronic Travel Authorizationの略で、カナダへの渡航を予定しているビザ免除国の市民が飛行機でカナダに入国する際に必要となる電子的な旅行許可のことです。

「eTA」の読み方は?

「eTA」とは、カナダへの渡航に際して必要となる電子渡航認証のことですが、多くの方がその読み方について疑問を持つことでしょう。正しくは「イーティーエー」と読みます。

eTA は書類ではない

eTAが書類ではないことは、非常に重要なポイントです。実際には、eTAは物理的な形を持たない電子的な認証システムであり、申請者のパスポート番号に紐づけられています。

これにより、紙の書類を持ち歩く必要がなく、また紛失するリスクもないため、渡航者にとっては大きな利便性があります。また、カナダの入国審査も迅速に行われるため、空港での待ち時間の短縮にも寄与しています。

パスポートに自動でリンクされる

eTAを申請し承認を受けると、その情報は申請者のパスポート番号に自動的にリンクされます。これにより、カナダに到着した際、入国審査官はパスポートをスキャンするだけで、eTAの承認状況を確認することができます。

ただし、eTAがリンクされているパスポートが失効した場合は、新しいパスポートで再度eTAの申請が必要になる点に注意が必要です。常に有効なパスポートとeTAがリンクされていることを確認し、スムーズな入国手続きを心がけましょう。

eTA 申請が必要な人は?

eTA申請が必要な人は、カナダにビザなしで入国することが許可されている国の国民で、飛行機でカナダに入国する場合です。

観光としてカナダに入国する人

カナダは世界中から多くの観光客が訪れます。カナダに観光で訪れる際、ビザ免除国の国民であっても、飛行機での入国にはeTA(Electronic Travel Authorization:電子渡航認証)の取得が必要です。

観光目的でカナダを訪れる場合、eTAの申請は必須となりますが、幸いなことに申請プロセスは簡単で迅速です。申請に必要なのは有効なパスポート、メールアドレス、そしてクレジットカードまたはデビットカードによる支払いのみ。オンラインフォームに必要事項を記入し、料金を支払えば、ほとんどの場合、数分で承認されます。

ただし、eTAの申請は渡航予定日の少なくとも数週間前には済ませておくことをお勧めします。万が一の問題や追加の質問があった場合に備えて、余裕を持ったスケジュールで申請を行うことが大切です。観光でカナダの美しい風景を楽しむためには、この小さな手続きから始めましょう。

カナダを経由して別の国に行く人

カナダを経由して別の国へ旅行する際も、eTAの取得が必要です。例えば、アメリカへのフライトでカナダの空港を経由する場合、カナダに実際に滞在する予定がなくても、トランジットとしてカナダの空港を利用するだけでeTAが求められます。これは、カナダの国境を越える全ての旅行者に対するセキュリティ対策の一環として設けられているためです。

トランジットビザが必要な国の国民であっても、eTAを取得することでトランジットビザの代わりとすることができます。これにより、乗り継ぎの際の手続きが簡略化され、スムーズな旅行が可能になります。ただし、eTAは飛行機での入国にのみ適用されるため、陸路や海路でカナダに入国する場合はeTAではなく、適切なビザの取得が必要になります。

トランジットのためのeTA申請も観光目的と同様に、オンラインで簡単に行うことができます。

eTA 申請に必要なものは?

カナダへの旅行を計画している方々にとって、eTAの申請は避けて通れない重要なステップです。では、eTAを申請する際には具体的にどのようなものが必要になるのでしょうか。

まず、申請者は有効なパスポートを持っている必要があります。これはeTAがパスポートに電子的にリンクされるため、紙の書類としての発行はありません。次に、オンラインで申請を行うためのクレジットカードまたはデビットカードが必要です。申請料金の支払いに使用します。

さらに、申請者は自分の連絡先情報と旅行の詳細を提供する必要があります。これには、滞在先の住所やカナダでの活動計画などが含まれます。また、健康に関する質問や犯罪歴に関する質問に正直に答えることも求められます。

これらの情報を準備しておけば、スムーズにeTAの申請を行うことができるでしょう。申請は比較的簡単なプロセスですが、不備があると承認が遅れる可能性があるため、注意深く情報を確認することが重要です。

eTA の申請料金は?

eTA の申請料金は、カナダ政府の公式ウェブサイトによると、7カナダドルとなっています。これは、申請時にオンラインで支払う必要があり、クレジットカードやデビットカードを使用して決済することができます。料金は申請ごとに発生するため、もし申請が拒否された場合でも返金はされません。

また、eTAの更新や再申請が必要になった場合も、新たに料金が必要です。この費用は、カナダ政府による処理費用であり、eTAを取得するための必要経費と考えてください。なお、eTAの申請は非常に簡単で、数分で完了することが多いですが、申請料金を支払った後には、承認状況を確認するためにメールをチェックすることが重要です。

eTA はいつ申請すればいいの?

eTAはカナダへの渡航計画がある方なら、出発前に必ず申請しておくべきものです。では、具体的にいつ申請すればよいのでしょうか?

余裕をもって渡航の1か月前には eTA に申請する

カナダへの渡航を計画している方は、出発の1か月前にはeTAの申請を完了させることをお勧めします。eTAの承認は通常数分で完了しますが、稀に詳細な審査が必要となり、申請から承認までに数日を要することがあります。また、予期せぬ技術的な問題が発生する可能性もあります。

余裕を持った申請により、これらの問題が渡航計画に影響を与えるリスクを最小限に抑えることができます。さらに、申請後に何らかの問題が発覚した場合には、修正や追加情報の提出にも時間を確保できます。快適なカナダ旅行のためにも、eTA申請は早めに済ませておくことが肝心です。

eTA の有効期限は5年間

eTAの有効期限は、申請が承認された日から5年間です。この期間内であれば、何度でもカナダへの入国が可能となります。ただし、パスポートの有効期限がeTAの有効期限内であっても、パスポートの満了を迎えた場合は、eTAも無効となるため注意が必要です。

つまり、eTAの有効期限は最長で5年間ということになりますが、パスポートの有効期限によってはそれより短くなることもあります。したがって、カナダへの渡航を計画する際には、パスポートの有効期限を確認し、必要であれば新しいパスポートを取得した上でeTAの申請を行うことが重要です。また、eTAの有効期限が近づいてきた場合には、更新手続きを行うことで再度5年間の有効期限を得ることができます。

eTA の申請方法

eTA の申請方法は非常にシンプルで、オンラインで完結します。

まず、カナダ政府の公式ウェブサイトにアクセスし、eTAの申請ページを見つけます。申請には有効なパスポート、クレジットカードまたはデビットカード、メールアドレスが必要です。申請フォームには個人情報、パスポート情報、雇用情報、カナダ訪問の目的など、詳細な情報を入力する必要があります。

申請フォームを慎重に記入した後、申請料金を支払います。支払いが完了すると、申請は処理され、ほとんどの場合、数分から数時間で承認されます。承認されると、申請者にはメールで通知が届きますが、eTAは電子的にパスポートにリンクされるため、印刷する必要はありません。

ただし、一部の申請者は追加の書類を提出するよう求められることがあります。これは、申請情報の確認や、セキュリティチェックのために必要とされる場合があります。追加書類が必要な場合は、カナダ政府からの指示に従って、指定された方法で書類を提出する必要があります。

eTAの申請は、渡航予定日の少なくとも数週間前には完了させることをお勧めします。これにより、万が一の問題が発生した場合でも、余裕を持って対応することができます。また、eTAは複数回の入国に対応しているため、有効期限内であれば何度でもカナダへの旅行に利用することが可能です。

eTA についてのまとめ

カナダへの旅行を計画している方々にとって、eTA(エレクトロニック・トラベル・オーソリゼーション)は非常に重要な手続きです。この記事を通じて、eTAの基本的な情報から申請方法、必要なもの、料金、申請のタイミングに至るまで、詳細にわたって解説してきました。

eTAはパスポートに電子的にリンクされ、ビザ免除国の人々がカナダに飛行機で入国する際に必要となるものです。申請はオンラインで簡単に行え、有効期限は5年間と長く、複数回の渡航に利用できます。しかし、渡航の計画がある場合は、余裕を持って少なくとも1か月前には申請を済ませることをお勧めします。このまとめが、皆さんのカナダ旅行の計画に役立つ情報となれば幸いです。安全で快適な旅行を!