監修者末永 真一
カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。
カナダで1年間自由に滞在できる夢のようなビザ、ワーキングホリデー(ワーホリ)。
カナダで働いてみたいと思う方に最適な制度です。
とは言え、外国人としてカナダでどのような仕事ができるのか気になりますよね。
この記事では、カナダでワーホリ中の日本人におすすめの仕事をご紹介いたします。
このページの目次
カナダのワーホリでおすすめの仕事
カナダのワーホリでおすすめの仕事と聞いて、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか。広大な自然の中でのアウトドアワーク、都市部でのカフェやレストランでの接客業、はたまた英語を活かしたオフィスワークなど、選択肢は多岐にわたります。しかし、実際にはワーホリビザを持つ日本人にとって、どのような仕事が適しているのか、またどのような仕事が利用可能なのかは、重要なポイントです。
すぐにはじめられる!日系のお仕事
言語の壁を感じる方にとっては、日系企業でのお仕事がおすすめです。日本食レストランや日系の小売店、企業のオフィスなど、日本語を活かせる職場はカナダ各地に存在します。これらの場所では、日本語が母国語の方でもすぐに仕事を始めることができ、英語に自信がつくまでの一時的な選択肢としても最適です。
また、日系のお仕事は、カナダに住む日本人コミュニティや、日本文化に興味を持つ現地の人々とのネットワークを築く絶好の機会となります。日本食レストランでの接客業務では、料理を通じて日本の文化を紹介することができるでしょう。小売店では、日本の商品を販売することで、日本のライフスタイルを現地に伝えることが可能です。オフィスワークでは、日本のビジネスマナーや業務プロセスを学びながら、国際的な視野を広げることができます。
日系企業での経験は、将来的に日本へ帰国した際にも役立つ可能性があります。カナダでの実務経験は、グローバルな視点を持った人材としての価値を高めることに繋がるのです。ですから、ワーホリを通じて、即戦力となり得るスキルを身につけたい方には、日系のお仕事がぴったりかもしれません。
挑戦したい!ローカルな仕事
カナダでのワーホリは、新しい挑戦をする絶好のチャンスです。特に、現地のローカルな仕事に挑戦することで、英語力の向上はもちろん、カナダの文化や働き方を深く理解することができます。例えば、カフェやレストランでの接客業務、小売店での販売員、またはホテルでのフロントスタッフなど、接客業は英語を日常的に使う絶好の環境です。また、スキー場やリゾート地での季節仕事も人気があり、国際的な友人を作ることができるでしょう。
ローカルな仕事に就くためには、ある程度の英語力が求められますが、それは同時に英語を学ぶ最良の機会でもあります。実際に英語を使いながら、自然とリスニングやスピーキングのスキルが向上していくのです。また、カナダ人の同僚やお客様とのコミュニケーションを通じて、カナダ特有の表現やスラングも学ぶことができます。
ローカルな仕事を通じて得られるのは、言語スキルだけではありません。カナダの労働文化やビジネスマナー、チームワークの重要性など、国際的な職場で活躍するための多くの知識と経験を身につけることができるのです。これらの経験は、将来的にグローバルなフィールドで働く際にも大いに役立つでしょう。
挑戦を恐れず、積極的にローカルな仕事に応募することで、カナダでのワーホリ生活をより充実したものにすることが可能です。自分の英語力に自信がなくても、チャレンジする勇気があれば、多くの扉が開かれるはずです。
カナダのワーホリで仕事が見つかりやすい都市は?
カナダのワーホリで仕事を探す際、地域によって求人の状況は大きく異なります。特に、バンクーバーやトロントといった大都市では、日系企業をはじめとする様々な業種での求人が豊富です。また、モントリオールやビクトリア、カルガリーなどの都市も、ワーホリ参加者にとって魅力的な仕事の機会が多く見られます。
バンクーバー
バンクーバーは、カナダ西海岸の美しい自然に囲まれた都市で、ワーホリ参加者にとっても人気の高い場所です。この街では、英語と日本語のバイリンガルが活躍できる日系レストランや企業が多く、日本人スタッフを積極的に採用しています。また、観光業も盛んで、ホテルや旅行会社でのフロントスタッフ、ガイドなどの職も見つけやすいです。
さらに、バンクーバーは映画やテレビの撮影地としても有名で、エキストラとして働く機会もあります。これらの仕事は特別なスキルを必要とせず、すぐに始められることが多いため、ワーホリの初期におすすめです。
また、英語力を活かしてカフェやレストランでの接客業に挑戦する人も多く、現地の文化に触れながら語学力を磨くことができます。バンクーバーでの仕事探しは、地元の求人サイトやコミュニティの掲示板、日本人コミュニティのネットワークを利用すると良いでしょう。
トロント
トロントはカナダ最大の都市であり、金融やビジネスの中心地として知られています。この活気ある都市では、多様な文化が交差し、様々な業界で仕事のチャンスが広がっています。特に、金融関連の企業が集中しているため、オフィスワークやアドミニストレーションの職に就く機会も多いです。
また、トロントはエンターテイメント業界も盛んで、映画祭や音楽イベントが頻繁に開催されるため、イベント関連の仕事やマーケティング、PRなどの分野で働くことも可能です。さらに、トロントには多くの大学や専門学校があり、教育関連のアシスタントやチューターとしてのポジションも見つかりやすいでしょう。
飲食業界においても、トロントは多国籍な料理が楽しめるレストランが豊富で、接客業やキッチンスタッフとしての求人も多く見られます。日本食レストランも多く、日本語を活かせる職場があります。
トロントでの仕事探しには、地元の求人サイトや新聞、オンラインのコミュニティフォーラムなどが有効です。また、日本人が集まるイベントやコミュニティに参加することで、情報交換やネットワーキングの機会を得ることができます。
その他の都市(モントリオール / ビクトリア / カルガリーなど)
カナダのワーホリで仕事を探す際、トロントやバンクーバー以外にも魅力的な都市が多数存在します。例えば、フランス語圏の文化が色濃く残るモントリオールでは、バイリンガルな環境が求められることが多く、英語とフランス語の両方を使えると有利です。観光業やホスピタリティ業界での仕事が豊富で、特に夏のフェスティバルシーズンには多くのイベントスタッフの需要があります。
一方、ビクトリアはカナダ西海岸の穏やかな気候と美しい自然に恵まれた都市で、観光業が盛んです。小規模ながらも親しみやすいコミュニティで、カフェやレストラン、小売店での仕事が見つけやすいです。また、アウトドア活動が好きな人には、ガイドやインストラクターとしての職もあります。
カルガリーはエネルギー産業が中心で、経済的にも安定している都市です。カウボーイ文化が根付いており、毎年開催されるカルガリースタンピードでは多くの仕事が生まれます。また、近郊にはロッキー山脈が広がり、ウィンタースポーツ関連の仕事もシーズンに応じて見つかります。
これらの都市では、地元の求人情報をチェックすることはもちろん、コミュニティセンターやカレッジの掲示板、地域のフェスティバルやイベントに参加することで、現地の人々とのネットワーキングを通じて仕事を見つけることができるでしょう。
カナダワーホリの仕事探しの注意点
カナダでワーキングホリデーを満喫するためには、仕事探しにおけるいくつかの注意点を押さえておくことが大切です。
季節に注意!
カナダでのワーキングホリデーでは、季節によって利用できる仕事の種類が大きく変わることを覚えておく必要があります。特に、観光業が盛んな地域では、季節ごとの観光客の流れに合わせて求人が出される傾向にあります。例えば、スキーリゾート地では冬季にスキーインストラクターやリフトオペレーター、ホテルスタッフなどの求人が増えますが、夏季にはその数が大幅に減少します。逆に、夏季に活気づくビーチリゾートや国立公園周辺では、ツアーガイドやレンタルショップのスタッフ、キャンプ場の管理人などの仕事が見つかりやすくなります。
また、農業関連の仕事も季節によってピークが異なります。例えば、夏から秋にかけては果物の収穫作業のアシスタントが必要とされることが多く、ワーホリビザを持つ旅行者にとっては短期間で集中して働けるチャンスがあります。このように、カナダの広い土地と多様な気候を活かした季節ごとの仕事を見つけることで、ワーホリ中の経験をより豊かなものにすることができるでしょう。
しかし、季節によって仕事の需要が変動するため、オフシーズンには仕事が少なくなることも覚悟しなければなりません。そのため、季節の変わり目やオフシーズンには、次の仕事を探すための準備を始めるなど、先を見据えた行動が求められます。カナダの四季を理解し、それぞれの季節に合った仕事探しをすることで、ワーホリの期間を最大限に活用することができるでしょう。
ビザの有効期限に注意!
ワーキングホリデーでカナダに滞在する際、ビザの有効期限を常に意識することが重要です。ワーホリビザは通常、発行から1年間の有効期限が設けられており、この期間内であれば自由に仕事を選んで働くことができます。しかし、ビザの期限が近づいてくると、長期間の雇用を望む雇用主から敬遠されることがあります。そのため、ビザの残り期間を考慮しながら、短期間で終了するプロジェクトやシーズナルな仕事を選ぶことが賢明です。
また、ビザの有効期限が切れる前には、カナダを出国するか、他のビザへの切り替えを検討する必要があります。延長申請が可能な場合もありますが、その条件は厳しく、必ずしも認められるとは限りません。ビザの期限切れを避けるためにも、滞在期間の計画をしっかりと立て、期限の数ヶ月前から次のステップを考え始めることが大切です。
さらに、仕事を探す際には、ビザの有効期限を明確に伝え、雇用主との間で誤解が生じないようにすることも重要です。ビザの期限内であれば合法的に働くことができますが、期限を超えて働き続けることは違法行為となり、将来的にカナダへの再入国に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
ワーホリビザの有効期限は、カナダでの生活と仕事探しにおいて非常に重要な要素です。計画的に行動し、ビザの期限を守ることで、カナダでのワーキングホリデーを安心して楽しむことができるでしょう。
仕事を探すタイミングに注意!
カナダでのワーキングホリデーを最大限に活用するためには、仕事を探すタイミングが非常に重要です。特に、季節によって需要が変わる仕事が多いため、計画的に動くことが求められます。例えば、スキーリゾートでは冬のシーズンに、農業分野では夏の収穫期に、それぞれ労働力が必要とされます。これらのシーズナルな仕事は、期間が限られているため、その時期に合わせて仕事探しを始めることが肝心です。
また、観光地では夏季に観光客が増えるため、ホテルやレストランなどのサービス業での仕事が見つかりやすくなります。逆に、観光オフシーズンには仕事の数が減少するため、その前に次の仕事を見つけておくことが重要です。
さらに、カナダの大都市では、一年中さまざまな仕事がありますが、競争も激しいため、早めにアクションを起こし、履歴書の準備やネットワーク作りを行うことが成功の鍵となります。特に、ワーホリビザの期間が始まる直後や、カナダ到着後すぐに仕事を探し始めることで、より多くの選択肢と機会を得ることができるでしょう。
ワーホリ中の仕事探しは、計画的に、そしてタイミングを見計らって行うことが大切です。カナダでの生活を充実させるためにも、事前のリサーチと準備を怠らずに、最適なタイミングで仕事を見つけましょう。
カナダのお給料と税金について
カナダでワーキングホリデーをする際には、お給料の水準と税金のシステムを理解しておくことが大切です。
カナダの最低賃金と時給
カナダで働く際に気になるのが、最低賃金と時給です。カナダの最低賃金は州ごとに設定されており、2023年現在、最も低い地域で約11カナダドル、最も高い地域では15カナダドル以上となっています。これは日本円に換算すると約900円から1200円程度に相当しますが、為替レートの変動により変わることがあります。
また、最低賃金はあくまで最低限支払われるべき金額であり、実際の時給は職種や経験、スキルによって異なります。例えば、飲食業界や小売業界では最低賃金に近い時給が設定されることが多いですが、専門的なスキルが求められる職種ではそれよりも高い時給が期待できます。
さらに、チップが文化として根付いている職種では、時給プラスチップで収入を得ることができるため、実際の手取り額は時給だけでは計算できない場合もあります。特にサービス業では、提供するサービスの質によってチップの額が大きく変わるため、努力次第で収入を増やすことが可能です。
ワーキングホリデーでカナダに滞在する場合、生活費や旅行費用などを考慮に入れつつ、時給と最低賃金を参考にしながら仕事を選ぶことが重要です。また、カナダでは労働条件が良く、働きやすい環境が整っているため、自分のライフスタイルに合った仕事を見つけやすいというメリットもあります。
税金(所得税)と確定申告
カナダで働くということは、所得税の支払いも避けては通れません。カナダの税制は進行性があり、収入が多いほど高い税率が適用されます。ワーキングホリデーのビザで働く場合でも、一定の収入があれば税金を支払う必要があり、年末には確定申告を行うことになります。
確定申告は、その年に得た収入と支払った税金を申告し、過不足があれば精算するプロセスです。カナダでは、通常4月30日が確定申告の締め切り日となっています。ワーホリ参加者は、カナダ国内での収入に対してのみ税金を支払うことになるため、日本での収入は申告の対象外です。
申告をする際には、T4という給与所得の明細書が必要となります。これは雇用主から提供されるもので、年間の収入と税金の控除額が記載されています。また、医療費や寄付金など、一定の条件を満たす支出は税控除の対象となることもあるため、レシートや領収書は大切に保管しておくことが重要です。
自分で申告を行うことも可能ですが、言語の壁や複雑な税制を理解するのが難しい場合は、税理士や専門のサービスを利用するのも一つの方法です。特に初めての確定申告の場合、間違いを避けるためにも専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
カナダでのワーキングホリデーは、新しい文化や環境での仕事を経験する貴重な機会です。しかし、その際には税金の支払いや確定申告といった義務も忘れずに、計画的に行動することが大切です。適切に税務処理を行うことで、安心してカナダでの生活を楽しむことができるでしょう。
おわりに
カナダでのワーキングホリデーは、単に海外で働くというだけではなく、多文化国家であるカナダの豊かな文化や、自然に囲まれた生活を体験する絶好のチャンスです。この記事で紹介した仕事は、ワーホリ参加者にとって有意義な時間を過ごすための一助となることでしょう。
日系企業での仕事は言葉の壁を感じることなく始められる選択肢であり、ローカルな仕事に挑戦することで英語力の向上やカナダの社会に深く触れることができます。また、都市によって求人状況や生活環境が異なるため、自分に合った場所を見つけることが重要です。
最後に、ワーキングホリデーは一生に一度の経験です。カナダでの仕事を通じて、新たなスキルを身につけ、人生の幅を広げ、素晴らしい思い出を作りましょう。この記事が、カナダでのワーホリを考えている皆さんの一助となれば幸いです。