カナダ英語の特徴は?アメリカとイギリス英語との違いについて

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

カナダの公用語は英語とフランス語です。
とはいえ、カナダ国民の中で両方が話せる人は約17%、フランス語のみ話す人は13%ほどいるとされています。
つまり、ほとんどのカナダ人は英語を話しているということです。

ただ、英語といってもアメリカ英語イギリス英語の違いがありますし、スペルやよく使う表現も違います。

この記事ではそれらの違いも含めてカナダ英語の特徴について解説します。

カナダ英語の発音はアメリカ風

カナダ英語の発音は、その多くがアメリカ英語に非常に似ています。これは、カナダとアメリカが地理的に隣接していることに加え、文化的な交流が盛んであるためです。特に、カナダの中でもアメリカに近い地域では、アメリカ英語の影響を強く受けています。

しかし、カナダ英語には独自の発音の特徴もあり、例えば「about」を発音する際の「ou」の音は、アメリカ英語よりもイギリス英語に近い傾向があります。また、カナダ英語特有の「eh」という言葉を文末に付けることで、話し手が聞き手に同意や反応を求める独特の発音パターンも存在します。

これらの特徴を理解することは、カナダ英語を学ぶ上で非常に重要です。

カナダ英語のスペルはイギリス風

カナダ英語のスペルはイギリス風であることが特筆すべき点です。例えば、「colour」や「favour」といった単語は、アメリカ英語では「color」「favor」と綴られることが一般的ですが、カナダではイギリス英語の綴りを用います。これは、カナダがイギリスの植民地だった歴史的背景に由来しており、教育システムや公式文書においてもイギリス英語のスペルが採用されているためです。ただし、カナダ国内でもアメリカの影響を受けることがあり、特にビジネスの文脈ではアメリカ英語のスペルが使われることもあります。このように、カナダ英語はアメリカ英語とイギリス英語の中間的な存在と言えるでしょう。

カナダ人のよく使う英語表現

カナダ英語には独特の表現がいくつか存在します。

たとえば、「eh」という言葉は、文末に付けて相手に同意や反応を求める際によく使われます。「It’s cold today, eh?」のように、日常会話で頻繁に耳にすることでしょう。

また、「chesterfield」という言葉はソファのことを指し、これはカナダ独自の用語です。他にも、「toque」という言葉はニット帽を意味し、寒いカナダの冬には欠かせないアイテムです。

これらの表現は、カナダ英語が持つユニークな文化的背景を反映しており、カナダ人とのコミュニケーションにおいて親しみやすさを生み出しています。

カナダ英語の特徴について まとめ

本記事では、カナダ英語の特徴として、発音がアメリカ風であること、スペルがイギリス風であること、そしてカナダ人独自の表現をいくつか紹介しました。これらの違いは、カナダの多様な文化的背景と深く関連しています。カナダ英語を理解し、使いこなすことは、カナダの文化に触れ、より深くその社会に溶け込むための鍵となるでしょう。

言語は単なるコミュニケーションの手段ではなく、その地の文化や歴史を映し出す鏡のようなものです。カナダ英語を学ぶことで、カナダという国の多面性をより豊かに感じ取ることができるはずです。