カナダの喫煙事情

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

カナダは日本とは違い、喫煙への規制が非常に厳しい国です。日本の規制が甘いという意見もありますが、喫煙をされる方の場合、カナダに来ればカナダのルールに従わなければなりません。逆にタバコを吸われない方の場合はカナダは「喫煙」という意味では非常にストレスのない社会だと言えるでしょう。

この記事ではカナダの喫煙事情についてまとめました。

カナダで喫煙が禁止されている場所

カナダでは、公共の場所での喫煙が厳しく制限されています。特に子供や健康に配慮した法律が多く、学校や病院、公共交通機関内、さらにはバス停や公園などの屋外でも喫煙が禁止されている場所が数多く存在します。レストランやバー、オフィスビル内でも喫煙スペースが設けられていない限り、タバコを吸うことはできません。

これらの規制は、受動喫煙を防ぎ、公衆衛生を守るために設けられており、違反者には罰金が科されることもあります。喫煙者にとっては不便かもしれませんが、健康を第一に考えるカナダの社会では、多くの人々がこれを支持しています。

カナダの喫煙は18歳、19歳から可能

カナダでは、喫煙が合法となる年齢は州によって異なりますが、一般的に18歳または19歳からと定められています。これは、若年層の健康を守るとともに、未成年者へのタバコの影響を最小限に抑えるための措置です。

例えば、オンタリオ州やブリティッシュコロンビア州では19歳から、アルバータ州やケベック州では18歳から喫煙が可能です。これらの年齢制限は、タバコ製品の購入はもちろん、実際の喫煙にも適用されており、IDの提示を求められることも珍しくありません。カナダを訪れる際は、各州の法律を確認し、適切な年齢であることを証明できるよう準備しておくことが重要です。

カナダの喫煙率

カナダの喫煙率は、世界的に見ても比較的低い水準にあります。厚生省の統計によると、成人の喫煙率は約15%とされており、これは過去数十年で大きく減少している数値です。特に若年層の喫煙率の減少が顕著で、公共の場での禁煙や健康への意識の高まりがその背景にあると考えられます。また、タバコの高税率や禁煙キャンペーンの影響も喫煙率を抑える要因として挙げられます。

カナダ政府は、2035年までに喫煙率を5%以下にするという目標を掲げており、そのための政策を積極的に推進しています。

大麻(マリファナ)が合法化に

カナダでは2018年に大麻が合法化され、これは世界的にも注目される出来事でした。合法化により、18歳または19歳以上の成人(州によって異なる)は、レクリエーション目的での大麻の所持や使用が許可されています。ただし、公共の場での使用は制限されており、また購入は政府が指定した店舗やオンラインでのみ可能です。

合法化の背景には、犯罪の減少や税収の増加、違法取引の抑制などがありますが、一方で健康への影響や若者へのアクセスが懸念されています。カナダ政府は、大麻の使用に関しても、タバコと同様に厳しい規制を設けており、国民の健康を守るための方策を講じています。

カナダの喫煙事情 まとめ

カナダの喫煙事情について見てきたように、タバコだけでなく大麻に対しても国は厳しい規制を敷いています。喫煙が可能な年齢は18歳または19歳からと定められており、喫煙可能な場所も限られています。これらの規制は、国民の健康を守り、公共の場の快適さを保つために設けられているのです。喫煙率の低下傾向も、これらの政策が一定の効果を上げていることを示しています。喫煙者にとっては厳しい環境かもしれませんが、健康と公共の福祉を考えれば、カナダの取り組みは見習うべき点が多いと言えるでしょう。