カナダと日本の時差、サマータイムについて

監修者

監修者末永 真一

カナダ留学コンサルタント、RCA 海外留学アドバイザー No.162002|カナダ在住20年以上のカナダ留学専門家。現在までサポートしてきた留学生数は1万人以上。カナダ留学情報を発信するX(Twitter)アカウントはカナダ以外も含む留学ジャンルでフォロワー数1位(1万人以上)、月間最大インプレッションは400万以上。

日本では、北海道の人も沖縄の人も全く同じ時間帯で生活していますので、時差については意識しないことが多いですよね。

ところが、カナダでは土地が広大なため、時間帯がたくさんあります。
バンクーバーからトロントに電話すると、既にトロントは業務終了後というケースがあったりするのです。
また、夏と夏以外で1時間時間がずれてしまったりもするんです。

今回はカナダの時差と、カナダのサマータイム(夏時間)について紹介します。

カナダと日本の時差

カナダと日本の時差について考えるとき、まず理解しなければならないのは、カナダが非常に広大な国であるという点です。日本のように一つの時間帯で統一されているわけではなく、カナダには複数の時間帯が存在しています。

このように、カナダと日本の時差は一概に言えない複雑さがありますが、それぞれの州や都市の特性を理解することで、国際的なビジネスや旅行の計画に役立てることができます。

カナダの時間帯は6つ

カナダの時間帯は6つに分かれており、それぞれが特有の時差を持っています。これらの時間帯は、太平洋標準時(PST)、山岳部標準時(MST)、中部標準時(CST)、東部標準時(EST)、大西洋標準時(AST)、そしてニューファンドランド標準時(NST)となっています。これらの時間帯は、カナダの西海岸から東海岸にかけて、それぞれの地理的な位置に応じて設定されています。

太平洋標準時は、ブリティッシュコロンビア州やユーコン準州など、カナダ西海岸の地域で使用されています。山岳部標準時は、アルバータ州や一部の北西地域で採用されており、中部標準時はサスカチュワン州、マニトバ州、一部のオンタリオ州で見られます。東部標準時はオンタリオ州の大部分とケベック州で使用され、大西洋標準時はニューブランズウィック州、ノバスコシア州、プリンスエドワードアイランド州、ラブラドールの一部で採用されています。最後に、ニューファンドランド標準時はニューファンドランド島でのみ使用されており、他の時間帯とは異なり、他の標準時から30分の時差があります。

これらの時間帯によって、カナダ国内でのコミュニケーションは複雑になることがあります。例えば、西海岸のバンクーバーで朝の会議を設定する場合、東海岸のハリファックスでは既に昼過ぎになっているため、参加者の時間帯を考慮する必要があります。ビジネスだけでなく、友人や家族との連絡を取る際にも、これらの時差を意識することが大切です。

カナダの州ごとによる日本との時差

カナダの州ごとによる日本との時差を理解することは、国際的なコミュニケーションを行う上で非常に重要です。日本は単一の時間帯を採用しているため、日本全国で同じ時間が適用されていますが、カナダは複数の時間帯が存在するため、州ごとに異なる時差があります。

日本とカナダの時差は、カナダのどの州を基準にするかによって変わります。例えば、カナダの西海岸に位置するブリティッシュコロンビア州(太平洋標準時)と日本との時差は、通常17時間です。つまり、日本の午前9時はブリティッシュコロンビア州では前日の午後4時に相当します。

一方、カナダの東海岸に位置するノバスコシア州(大西洋標準時)と日本との時差は、12時間となります。さらに、ニューファンドランド島(ニューファンドランド標準時)は他の州とは異なり、日本との時差は12時間30分です。

これらの時差は、国際電話やビデオ会議のスケジュールを設定する際には特に注意が必要です。また、旅行やビジネスでカナダを訪れる際にも、現地の時間に合わせて生活リズムを調整することが求められます。

カナダの「サマータイム」について

カナダでは、年に一度「サマータイム」(夏時間)が導入されます。この制度は、日照時間を有効に活用し、エネルギーの節約を目的としています。サマータイムが始まると、時計の針を1時間進めることにより、夜が来るのが遅くなり、朝の明るい時間が長くなります。

サマータイムとは

サマータイムとは、夏季に日照時間をより有効に活用し、エネルギー消費を削減するために採用される制度です。具体的には、時計の針を1時間進めることで、夜が来るのが遅くなり、朝の明るい時間を長くすることができます。この変更は、人々の生活リズムにも影響を与え、夕方の活動時間が延長されることで、ショッピングやレジャーなどの消費活動が活発になるとされています。

サマータイムは、第一次世界大戦中に燃料節約のために始まったとされ、現在では多くの国々で夏季に実施されています。ただし、サマータイムを採用している国や地域、採用していない国や地域があり、実施している場合でも開始時期や終了時期が異なることがあります。

カナダの全ての州がサマータイムを採用しているわけではなく、例えばサスカチュワン州はサマータイムを採用していません。

サマータイムの期間

サマータイムの期間は、カナダでは一般的に3月の第2日曜日から始まり、11月の第1日曜日まで続きます。

サマータイムが始まると、カナダ国内では時計を1時間進めることにより、朝の光が1時間早くなり、夕方の日没も1時間遅くなります。これにより、人々は夕方の時間をより長く活用できるようになり、レジャーやショッピングなどの活動が増えることが期待されます。

しかし、サマータイムの期間中は、国際的なビジネスや旅行の際には特に注意が必要です。時差が変わることで、国際的な会議のスケジュール調整やフライトの時間変更など、さまざまな影響が出る可能性があります。特に日本とカナダとの間では、日本がサマータイムを採用していないため、この時期には通常よりもさらに時差が1時間拡大します。

また、サマータイムを採用していない州もあるため、カナダ全体の時差を一概に語ることはできません。

カナダの州ごとによる日本との時差(サマータイム時)

カナダの州ごとによる日本との時差(サマータイム時)を見ていきましょう。

例えば、カナダの太平洋岸に位置するブリティッシュコロンビア州では、サマータイムが適用されると日本との時差は通常の17時間から16時間に縮まります。一方、大西洋に面するノバスコシア州では、サマータイム期間中は日本との時差が12時間から11時間になります。

カナダの中央部に位置するマニトバ州やオンタリオ州では、サマータイム適用により、日本との時差は14時間から13時間へと変わります。これらの州では、特にビジネスの面で日本との連携が多いため、時差の変更に注意が必要です。

また、アルバータ州やサスカチュワン州のように、サマータイムを採用していない州もあります。サスカチュワン州では年間を通じて日本との時差は15時間固定ですが、他の州ではサマータイム期間中のみ時差が変わるため、これらの州とのコミュニケーションを取る際には、それぞれの州の時差を正確に把握しておくことが大切です。

サマータイム期間中のカナダと日本との時差は、カナダの広大な地域ごとに異なるため、旅行やビジネスでのスケジュール調整には特に注意が求められます。日本からカナダへの連絡や、カナダ国内での移動計画を立てる際には、サマータイムの適用状況を確認し、時差を正しく理解することが重要です。

サスカチュワン州には夏時間がない

サスカチュワン州には夏時間がないという特徴があります。カナダのほとんどの州では、夏季にサマータイムが導入され、時計の針を1時間進めることで日照時間を有効に活用しますが、サスカチュワン州では年間を通じて中央標準時(CST)を採用しており、この変更がありません。

このため、サスカチュワン州では、他の州がサマータイムを採用している期間中も、日本との時差は常に15時間と一定です。他の州がサマータイムによって時差が変動する中、サスカチュワン州の時間は変わらないため、ビジネスや旅行の際には注意が必要です。

サスカチュワン州がサマータイムを採用しない理由の一つに、農業が盛んであることが挙げられます。農作業は日の出とともに始まるため、時間の変更が農業に与える影響を避けるために、サマータイムを導入していません。

都市別にみた日本との時差

例えば、カナダ西海岸の主要都市であるバンクーバーは、日本との時差が通常17時間です。つまり、日本の午前9時はバンクーバーでは前日の午後4時となります。

一方、カナダ東部に位置するトロントは、日本との時差が14時間です。トロントでの午前9時は、日本では夜の11時に相当します。また、フランス語圏で知られるモントリオールもトロントと同じ時間帯にあります。

さらに北に位置するユーコン準州のホワイトホースや、大西洋に面したノバスコシア州のハリファックスなど、カナダ国内の都市はそれぞれ独自の時差を持っています。これらの都市では、サマータイムの期間中にはさらに時差が1時間短縮されるため、日本との時差がさらに変わります。

カナダの時差まとめ

カナダと日本の時差について、この記事を通じて多くの情報をお伝えしてきました。カナダの広大な国土には複数の時間帯が存在し、州や都市によって日本との時差が異なることをご理解いただけたかと思います。また、サマータイムの導入によって、時差がさらに変動することもお伝えしました。

カナダの西海岸から東海岸まで、様々な都市が存在し、それぞれに異なる魅力があります。

この記事が、カナダと日本との時差を理解し、よりスムーズな国際交流を行う一助となれば幸いです。旅行計画を立てる際や、カナダの友人との連絡を取る際にも、この情報が役立つことでしょう。時差は単なる数字の違いではなく、その地域の生活リズムや文化にも関わってくるため、これを機にカナダの多様性を感じていただければと思います。